東芝への売却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:33 UTC 版)
「ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー」の記事における「東芝への売却」の解説
2005年7月、英国核燃料会社は18億ドル相当でのウェスティングハウスの売却を計画した。売却は東芝、GE、三菱重工を含めた幾つかの企業が関心を示したが、ファイナンシャルタイムズは2006年1月23日、東芝が50億ドルでの購入を提案し競売に勝ったと報じた。 2006年2月6日、東芝はウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーの54億ドルでの購入を確認し、投資家に少数の株式を売却すると公表した。 原子力産業の専門家は、この売却に非常に驚き、中華人民共和国・アメリカ合衆国・イギリスなどで多額の投資が期待され、成長が見込まれる原子力市場において、世界最大の原子炉生産会社の一角であるウェスティングハウスを売却する英国核燃料会社の見識に疑問を持った。 しかし、エコノミストは幾つかの売却理由を挙げており、アジアにおける企業の商業的リスクが税金で保有される企業としては大きすぎること、またもし英国で原子力発電所の競売に勝った場合に公正でないとみなされ、負けた場合には技術的信頼の欠如と見られるという問題があり、さらに原発を建設する英国政府の記録は商業災害であったとしている。 買収は2006年10月16日に54億ドルで行われ、東芝が77%を保有し、シェアパートナーとしてショーグループが20%、IHIが3%を保有することとなった。2007年8月13日、東芝は株式の10%を5億4000万ドルでカザフスタンの国営企業で、ウラン採掘企業カザトムプロムに売却した。 カザトムプロムは株式を所有はしているものの、取締役会でのプレゼンスや議決権や拒否権は受動的であり、同社は東芝に対して、全株買取のストックオプションの権利を保有している。 2011年9月、東芝はショーグループの株式の取得交渉を行ってると報じられ、その直後両者がその話について確認した。これはショーグループが株式の売却オプションを行使したことによるもので、2013年1月に株式の取得は完了し東芝の株式保有比率は87%にまで上昇した。東芝は他のパートナーに取得した株式の一部を譲渡する考えを発表していたが、2014年3月31日現在、87%の株式を所有し続けている。
※この「東芝への売却」の解説は、「ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー」の解説の一部です。
「東芝への売却」を含む「ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー」の記事については、「ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー」の概要を参照ください。
- 東芝への売却のページへのリンク