木造尊勝仏頂坐像
主名称: | 木造尊勝仏頂坐像 |
指定番号: | 3447 |
枝番: | 03 |
指定年月日: | 1994.06.28(平成6.06.28) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 彫刻 |
ト書: | (大伝法堂安置) |
員数: | 1躯 |
時代区分: | 室町 |
年代: | 大日如来 1404 金剛薩〓 1405 |
検索年代: | |
解説文: | 大伝法堂に安置される三尊像で、金剛界大日如来の左右に金剛薩〓、尊勝仏頂を配する構成になる。本寺の前身である高野山大伝法院にこの組み合わせの三尊像が安置されていたことが知られ、こうした尊像構成は同院を開いた覚鑁【かくばん】(一〇九五-一一四三)の創案になるとみられる。大日如来像と金剛薩〓像の像内に銘があり、これらがおよそ嘉慶元年(一三八七)から応永十二年(一四〇五)頃にかけて造像されたことが判る。尊勝仏頂像も他二像と大略同様の作風・形制を示し、同じ頃の製作であろう。 室町時代の彫刻として、総じて表現に形式化が認められるものの、髪際高で丈六という巨大な像容を破綻なくまとめた作者の手腕を賞すべきであろう。作者の名を伝える史料はないが、三尊像製作中の明徳二年(一三九一)に本寺の弘法大師像を造立した三条仏師定円かあるいは同門の仏師を想定することができるだろう。 平安後期の真言密教の高僧の教義による特殊な三尊像の唯一の遺品であり、豊臣秀吉の根来攻めの戦禍を免れ今日まで伝えられてきた意義も少なくない(図版は二〇ページ参照)。 |
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