じょう‐ろく〔ヂヤウ‐〕【丈六】
丈六
丈六 (曖昧さ回避)
丈六
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 21:14 UTC 版)
Clip 飛鳥寺の仏像は「丈六」の坐像、すなわち8尺である。 Clip 法隆寺の釈迦三尊像は聖徳太子の「等身」像である。 まず、三十二相にしたがうと、釈迦は常人の2倍ないし3倍の身長があったとされている。そのため、「実物等身大」の釈迦像を作ろうとすると、完成形は常人の2倍か3倍の高さとなる。これと比べると、ガンダーラ時代の仏像は常人と同程度の大きさで作られていた。 基本的には常人の身長は「8尺」であるとされている。釈迦はその2倍の「1丈6尺」となり、これを「丈六」という。「この仏像は丈六である」と言えば、その仏像が1丈6尺の高さで作成されていると同時に、実際の釈迦の姿の等身大像であることを意味する。「丈六八尺」という表現もあり、これは釈迦が常人の倍の身長があったことを表し、さらに釈迦が常人よりも偉大であることを意味する。 日本ではこのスケールで作成された仏像を「丈六仏」と呼び、これを本尊として安置する建物を「丈六堂」と言う。日本最古の本格寺院として蘇我馬子が建立した飛鳥寺も丈六堂であり、以後の仏教寺院もこれにならって建てられた。藤原道長が建てた無量寿院(法成寺)の阿弥陀堂には9体の阿弥陀如来像が置かれたが、これも丈六仏である。 釈迦が座った姿をあらわす仏像、すなわち坐像の場合には、高さが半分で表現される。座った状態では1丈6尺の半分の8尺の高さで作成されるが、これも「実物大・等身大」であるので「丈六」と称する。つまり坐像の丈六仏は8尺となる。
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