晩年の放浪生活とは? わかりやすく解説

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晩年の放浪生活

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:33 UTC 版)

カール・マルクス」の記事における「晩年の放浪生活」の解説

マルクス不健康生活のせいで以前から病気がちだったが、1873年には肝臓肥大という深刻な診断を受ける。以降鉱泉での湯治目的あちこちを巡ることになった1876年まではオーストリア=ハンガリー帝国カールスバートにしばしば通った1877年にはドイツ・ライン地方バート・ノイェンアール=アールヴァイラー(Bad Neuenahr-Ahrweiler)にも行ったが、それを最後にドイツには行かなくなったマルクスによればビスマルクのせいでドイツに近づけなくなった」という。1878年からはイギリス王室私領であるチャンネル諸島湯治行った1880年秋からイギリス人社会主義者ヘンリー・ハインドマン親しくするようになった。ハインドマンは1881年イギリスマルクス主義標榜する社会民主主義連盟英語版)を結成する。この組織にはエリノア・マルクスウィリアム・モリス参加していたが、ハインドマンが1881年秋に出版した万人のためのイギリス』の中で、『資本論』の記述無断引用したマルクスの名前は匂わす程度にしか触れていなかった)ことをきっかけに、日頃ハインドマンを快く思っていなかったマルクスは彼との関係を絶った彼の社会民主主義連盟その後マルクス主義称したが、エリノアウィリアム・モリスマルクス死後脱退し社会主義同盟結成することになる。マルクス自身死の直前でハインドマンと和解したが、エンゲルスその後社会民主主義連合批判した結局イギリス労働運動ケア・ハーディやトム・マンらの独立労働党(のちのイギリス労働党)に収斂することになる。イギリス労働党第二インターナショナル議会派一翼形成する1881年夏には妻イェニーとともにパリで暮らす既婚長女次女ところへ訪れたマルクス1849年以来フランス訪れておらず、パリ・コミューンのこともあるので訪仏したら逮捕されるのではという不安も抱いていたが、長女娘婿シャルル・ロンゲ(フランス語版)がジョルジュ・クレマンソーからマルクスの身の安全の保証もらってきたことで訪仏を決意したのだったパリからロンドンへ帰国した後の1881年12月2日に妻イェニーに先立たれた。マルクス悲しみ深かった。「私は先般来の病気から回復したが、精神的には妻の死によって、肉体的に肋膜気管支の興奮増したまであるため、ますます弱ってしまった」 と語ったエンゲルスはイェニーの死によってマルクスもまた死んでしまったとマルクスの娘エリノア述べている。 独り身となったマルクスだったが、病気の治療のために1882年活発に各地放浪した1月にはイギリス・ヴェントナー(英語版)を訪れたかと思うと、翌2月にはフランス経由してフランス植民地アルジェリアアルジェ移った北アフリカ灼熱に耐えかねたマルクスはここでトレードマークの髪と髭を切ったアルジェリアからの帰国途中6月にはモナコ公国モンテカルロ立ち寄り、さらに7月にはフランス行って長女イェニーの娘婿ロンゲところに立ち寄ったが、この時長女イェニーは病んでいた。つづいて次女ラウラとともにスイスヴェヴェイ訪問したが、その後イギリスへ帰国して再びヴェントナーに滞在した

※この「晩年の放浪生活」の解説は、「カール・マルクス」の解説の一部です。
「晩年の放浪生活」を含む「カール・マルクス」の記事については、「カール・マルクス」の概要を参照ください。

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