時代の代弁者とそれからの脱却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 08:32 UTC 版)
「ボブ・ディラン」の記事における「時代の代弁者とそれからの脱却」の解説
1962年12月から1963年1月、初めてイギリスを訪れ、BBCのテレビドラマ「マッドハウス・オンキャッスル・ストリート (Madhouse on Castle Street)」に出演し、ロンドンのクラブで演奏。4月12日、タウンホールでソロ・コンサート。5月12日、初の全米中継であるテレビ番組『エド・サリヴァン・ショー』に出演が決まるが、リハーサル後、極右政治団体のジョン・バーチ・ソサエティを揶揄した曲「ジョン・バーチ・ソサエティ・ブルース」を省くよう指示されると、検閲的行為に怒ってスタジオを出てしまった。同月、モンタレー・フォーク・フェスティバルに出演。タイム誌は「新たなるヒーロー」と紹介した。共演したジョーン・バエズは、以後積極的にディランの楽曲を歌い行動を共にすることが多くなる。 1963年5月、セカンド・アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』リリース。6月、ミシシッピー州グリーンウッド選挙人登録集会で演奏。7月、ピーター・ポール&マリーがカバーした「風に吹かれて」がビルボード2位のヒットを記録する。同月、ニューポート・フォーク・フェスティバルに出演。8月28日、ワシントン大行進で演奏。公民権運動が高まりを見せていたアメリカにおいてボブは次第に「フォークの貴公子」として多大な支持を受け、時代の代弁者とみなされるようになっていった。10月26日、カーネギー・ホールでソロ・コンサート。1964年1月、アルバム『時代は変る』リリース。しかし、急進化する運動や世間が抱いている大げさな自分のイメージに違和感を持ち、次第にスタイルを変化させ、次のアルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』(1964年)では、プロテストソングと呼べる曲はなくなっている。10月31日、フィルハーモニック・ホール「ハロウィーン・コンサート」(『アット・フィルハーモニック・ホール(ブートレッグ・シリーズ第6集)』(2004年)収録)。 またこのころから、ボブの楽曲をカバーするアーティストが目立つようになってきた。中でもザ・バーズによる「ミスター・タンブリンマン」はビルボードで1位を獲得している。「悲しきベイブ」「はげしい雨が降る」「くよくよするなよ」「イフ・ノット・フォー・ユー ("If Not For You") 」「いつまでも若く ("Forever Young") 」などもよくカバーされている。
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