早期の値下げ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 01:16 UTC 版)
発売時の25000円(税込)という本体の希望小売価格は、同社の携帯ゲーム機史上最も高額で2009年に値下げされた同社の据置型ゲーム機であるWiiよりも高かった。 しかし任天堂は2011年7月28日に価格改定を発表した。発売から半年も経っていないにも関わらず異例の値下げに踏み切った理由としては、「発売前と状況が大きく変わり、このままでは満足な普及ができず、多くのユーザーに3DSを楽しんでいただけないため」としており、「値下げ後の価格だと本体だけでは赤字になるが、ハードの未来を考えると今手を打つしかない」 ともしている。一部では発売時点の製造コストが約103米ドルという試算があったが、値下げによりコストが売価を上回る「逆ざや」となっていた。 任天堂はこの大幅値下げによる不公平を少なくするために、大幅値下げ前に購入した顧客に対しては、岩田社長名で謝罪するとともに2011年8月10日までの特典として「アンバサダー・プログラム」を実施することを発表した。このプログラムへの参加者には、バーチャルコンソールにおけるファミリーコンピュータ(FC)用ソフト10タイトル、ゲームボーイアドバンス(GBA)用ソフト10タイトル、計20タイトルが無料で提供される。また、このアンバサダー・プログラムの権利は、ニンテンドーeショップの履歴(現在ではニンテンドーネットワークID)を削除すると消えてしまうが、3DS本体の引っ越しを行うことで、別の3DSに移すことは可能。 8月10日23時59分までに3DS本体をインターネットに接続し、ニンテンドーeショップに一度アクセス(要本体更新)すると参加扱いになる。ソフトはeショップの購入履歴にカウントされた扱いになっており、「購入履歴より再受信」することでダウンロードできる。また「アンバサダー・プログラム登録証」のソフトを受信することにより、アンバサダー・プログラムについての新規情報を受け取ることが可能。 FC用ソフト10タイトルは先行配信版という扱いであり、正式版に搭載されている「まるごとバックアップ機能」は使えないが、正式版配信後には無料でアップデートすることができる。正式版は2011年12月22日の『ゼルダの伝説1』を皮切りに配信開始され、2012年9月19日配信の『レッキングクルー』で10タイトルすべてが正式版にアップデート可能となった。 一方、GBA用ソフト10タイトルは今回限りの配信であり、3DS用ソフトとして将来的にも販売の予定はないとしている。またいくつかの制限があり、「まるごとバックアップ機能」や「中断機能」に対応していないほか、起動中は本体を閉じてもスリープ状態にならず、「すれちがい通信」や「いつの間に通信」も発生しなくなる。 発表当初はFC用ソフト・GBA用ソフトともに5タイトルずつ、計10タイトルの発表だったが、FC用ソフトは8月30日までに、GBA用ソフトは12月15日までに、配信全タイトルが明らかになった。 対象の20タイトルは以下の通り(配信日前日に発表されたタイトルには『*』を付記)。 ファミリーコンピュータ用ソフト(2011年9月1日配信開始) スーパーマリオブラザーズ ドンキーコングJR. バルーンファイト アイスクライマー ゼルダの伝説1 レッキングクルー(*) マリオオープンゴルフ(*) ヨッシーのたまご(*) メトロイド(*) リンクの冒険(*) ゲームボーイアドバンス用ソフト(2011年12月16日配信開始) スーパーマリオアドバンス3 マリオカートアドバンス メトロイドフュージョン メイド イン ワリオ マリオvs.ドンキーコング F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE(*) ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし(*) ファイアーエムブレム 聖魔の光石(*) 星のカービィ 鏡の大迷宮(*) ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝(*)
※この「早期の値下げ」の解説は、「ニンテンドー3DS」の解説の一部です。
「早期の値下げ」を含む「ニンテンドー3DS」の記事については、「ニンテンドー3DS」の概要を参照ください。
- 早期の値下げのページへのリンク