日本以外でのからすみ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 23:51 UTC 版)
イタリアほか地中海沿岸ついてはボッタルガを参照 台湾ではボラのからすみを「烏魚子」(北京語:ウーユーズー、台湾語:オーヒージー)という。台湾での食べ方は表面の薄い膜を剥ぎ取ってから、酒を表面に軽く塗り、弱火で裏表を一、二分ずつ繰り返しあぶり、表面が白くぶつぶつになるまでかりかりに焼き上げる。出来上がったら、薄くスライスして食べる。大根または葉ニンニクと一緒に爪楊枝で刺して食べられることが多い。夜市の屋台でも焼いたからすみを売っている。 また、油魚(アブラソコムツやバラムツの総称)を使った「油魚子」(北京語:ヨウユーズー、廈門語:イウヒージー)と呼ばれる食品が屏東県東港鎮で考案され、クロマグロ、サクラエビと合わせて「東港三宝」と称する特産品として販売されている。ボラのからすみよりも大きいため、塩漬けも乾燥も時間が余計にかかり、技巧を要する。乾燥は季節や大きさにより異なるが、2週間からひと月を要する。ボラは網で捕るため、時にストレスで魚卵に血が入り、色が黒く、臭みのあるものができるが、アブラソコムツは延縄漁で釣るため、血が入ることは少ないという違いがある。大きいことや製作に手間がかかることから、産地でも一腹数千円とボラのものよりも数倍高価である。 イタリア語ではボッタルガ(Bottarga)という(英語ではボターゴ Botargo)。ボッタルガには必ずしもボラの卵巣だけを使用するのではなく、タラやマグロなど他の海産魚の卵巣を利用する製品もある。ほぐして、パスタにあえて食べる例が多い。東地中海沿岸ではメゼの一品として親しまれており、薄く切ってオリーブ油とレモン汁をかけ、パンと共に食べる。 韓国語では魚卵(オラン、어란)という。塩漬けをする日本に対し韓国では醤油を希釈した出汁で漬けており、毎日3~4回ゴマ油を塗り付けて干す点が日本のからすみとの違いである。また日本ではボラの卵巣のみを漬けるのに対し、韓国ではボラだけでなくニベの卵巣も漬ける事も日本との違いである。
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