日本におけるイマーシブシアター
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「イマーシブシアター」の記事における「日本におけるイマーシブシアター」の解説
日本で初めて「イマーシブシアター」という言葉を使って上演された作品としては、ダンスカンパニー・DAZZLEによる2017年(2018年に再演)の『Touch the Dark』が挙げられる。会場は不詳(チケット購入者のみに知らされる)、建物一棟全てを使った世界観作り、物語内で観客に役割を担わせるといった欧米のイマーシブシアターの要素を多分に盛り込んだ演出で、再演を含めチケットは即完売という人気を博した。その後もイマーシブシアター『SHELTER』の上演や、東京ワンピースタワー × イマーシブシアター「時の箱が開く時」や京都での屋外イマーシブシアター「岡崎明治酒場」のプロデュースなど様々な形のイマーシブ型公演を手がけたDAZZLEは、このジャンルの国内における先駆的な存在とされる。2021年6月5日からは、閉業を控えたお台場のヴィーナスフォートにおいて、日本初の常設型イマーシブシアター『Venus of TOKYO』を1日3公演、毎日上演した。2022年3月27日の千秋楽までの公演回数は877回を数えた。同作は長期間に渡る常設公演である点の他にも、DAZZLE以外から多くの客演ダンサーを迎えてのダンスを中心としたパフォーマンス、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下において演者も観客もマスクを着用し、公演中ほぼ声を発しないという演出、毎日1公演分のオンライン生配信時に視聴者がSNSを通じて行う選択が物語に介入する仕掛け、といった試みにより特徴づけられる。 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにおいてハロウィン期間限定で2018年に上演され、翌2019年に続編が公開された「ホテル・アルバート」シリーズも、日本国内でイマーシブシアターが注目される一つのきっかけとなった。また、先述の『Sleep No More』を参考にして企画され、舞台となるホテルにそのまま宿泊して物語に没入できるという「泊まれる演劇」プロジェクトも公演回数を重ねている。
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