文藝市場社とは? わかりやすく解説

文藝市場社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 00:17 UTC 版)

エログロナンセンス」の記事における「文藝市場社」の解説

この時期エログロナンセンスムーブメント先導したのが、梅原北明率いる「文藝市場社」である。文藝市場社の同人による代表的な刊行作品としては、上森健一郎・編『変態資料』(1926年)、梅原北明・編『グロテスク』(1928年-1931年)、酒井潔エロエロ草紙』(1930年発禁)などがある。中でも梅原北明発禁本捕まって出所してすぐに発禁本作り始めるなど、発禁間に合わないほどの膨大な出版点数知られる同社のほとんどの本が会員制サークル頒布される頒布会形式とっていた(地下本)のに対し、『グロテスク』はどうみてもアングラ本なのに書店堂々と販売されていたことから、雑誌グロテスク』は当時ムーブメント代表作みなされ戦後には復刊行われている。また『グロテスク第3号発禁になった際には「『グロテスク新年号』死亡御通知」と題した奇抜な新聞広告を出すなどして、そのセンス当時モボ・モガ呼ばれたおしゃれな若者たち受け入れられ、とても売れたという(「変態」や「エロ」などとタイトルにあっても、本のデザイン自体若者受けする割と洒落たものが多かった)。 発禁スレスレの本で売れまくり、やがて連続して発禁食らったために当局の手入れ受けた梅原北明は、内務省検閲受けた発禁本以外にも大量地下本の発行行っていたことが当局発覚し1930年代初めごろに官憲逮捕恐れて満州逃亡上海伏字一切ないエロ雑誌『カーマシャストラ』などを発行していたが(実際日本国内出版されたようだが、地下本であるために詳細はよく解っていない)、1935年頃に出版業からは足を洗うたび重なる当局の手入れによって、文藝市場社に集っていた人々散り散りになり、ブーム終息する。

※この「文藝市場社」の解説は、「エログロナンセンス」の解説の一部です。
「文藝市場社」を含む「エログロナンセンス」の記事については、「エログロナンセンス」の概要を参照ください。

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