文化浄化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 00:00 UTC 版)
2014年7月、イラクのモースルにあったイスラム教徒とキリスト教徒の双方が崇敬する預言者ヨナの墓があるナビ・ユヌス (Nabi Yunus) 聖廟を爆破したほか、盗掘も行っており、これに関しユネスコのイリナ・ボコヴァ事務局長が「カルチュラル・クレンジング(文化浄化)」であると批判した。 2015年2月には、モスルの博物館で彫像などの所蔵品を破壊する映像を、インターネット上に投稿した。さらに同年3月、イラク北部ニーナワー県にあるアッシリアの考古遺跡ニムルドや世界遺産でパルティアの古代都市ハトラを破壊した。ユネスコは、「文化浄化という(同組織の)恐ろしい戦略の中でも岐路になる破壊行為だ」と非難した。4月11日、古代アッシリアのニムルド遺跡を爆破する映像を公開した。 2015年8月24日、約2000年の歴史があり、世界遺産であるパルミラの「バール・シャミン神殿」を爆破。パルミラに隠された文化財の保管場所の在り処を明らかにする事を拒否したパルミラの考古学者ハレド・アサドがISILによって首をはねられ、遺体は史跡のメイン広場のローマ時代の柱の1つに吊された。 2015年8月31日、パルミラでベル神殿を破壊。 2015年9月16日、国際連合教育科学文化機関のイリナ・ボコヴァ事務局長は、ISILがシリアの遺跡で「かなり大規模」な略奪を行っており、資金源としていることを明らかにした。 2015年10月5日、パルミラで「凱旋門」を破壊。凱旋門は遺跡の柱廊の入り口に位置し、東西文明の結節点として栄えた隊商都市を象徴する建造物の一つだった。 2016年1月20日、イラク北部モースル郊外に存在した、6世紀に建設されたイラク最古のキリスト教修道院がISILにより破壊されたことが衛星写真により確認された。
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