教会放火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 03:01 UTC 版)
「ヴァルグ・ヴィーケネス」の記事における「教会放火」の解説
1992年6月6日、ベルゲンにあるファントフト・スターヴ教会が放火により焼け落ちた。この教会は、12世紀から存在するとされ、建築学的に重要であると考えられていた。1993年1月までに、放火による攻撃は少なくとも7つの著名なスターヴ教会に行われている。その内、1件は1992年のクリスマス・イヴに行われた。ヴィーケネスは、これらの放火のいくつかについて有罪を宣告されている。ヴィーケネスが有罪となったのは、ベルゲンのオソナ教会 (Åsane Church)とストレトヴェイト (Storetveit Church)の放火及び放火未遂それぞれと、ヴィンダフィヨルド(英語版)のショルド教会への放火、オスロのホルメンコーレン教会の放火である。ヴィーケネスは、前述のファントフト・スターヴ教会の放火についても告発されたものの、陪審員により無罪と評決された。裁判官たちはこれを誤審と呼び、他の裁判へと波及することはなかった。ちなみに、ヴィーケネスはバーズムの1stEP『Aske』のジャケットに、この焼け落ちたファントフト・スターヴ教会の焼け跡の写真を使用した。更に、この逮捕を皮肉ってかオリジナルの『Aske』にはライターがおまけとして付けられた。 ヴィーケネスは、ペイガニズムと有神論的サタニズムの両方がモチベーションだったと噂されるが、彼は、これまでにサタニストになったことなどないと否定している。 マイケル・モイニハンによるインタビューにおいて、ヴィーケネスは教会への放火について、サタニズムよりもゲルマン・ペイガニズムのモチベーションの方が大きかったことを仄めかす答えをしている。 これから言うことは、別に俺が何処かの教会を燃やしたというわけじゃない。しかし、こういう言い方をさせてくれ。誰かが、それを始めたわけだ。俺はファントフト・スターヴ教会の火災について無罪になったが、とにかくそれがすべての始まりだった。この火災は6月6日に起こったから、誰しもがサタニズムと関連付けたんだ。...だが、誰もが見逃していることが、イギリスのリンディスファーン島で793年6月6日に起こっている。それは俺の故郷、ホルダランのヴァイキングによる歴史上最古のヴァイキングの襲撃だ。...奴ら[キリスト教徒]は、俺たちの墓を、俺たちの先祖の墓を穢したんだ。だから、これは報復なのさ。 このインタビュー内容を反復するように、彼は自身の本『Vargsmål』に書いている。「穢された墓所各々のために、ある異教徒の墓が報復を受け、灰燼に帰した10の教会のために、ある異教徒の聖堂が報復を受け、暗殺された10人の聖職者やフリーメイソンどものために、ある異教徒が報復を受ける」 この教会の放火が、オーディニズムやÁsatrúに関係があるのかと問われた際、ヴィーケネスは次のように返答している。「要点は、その教会全て(教会の放火)は誰かに関連がある。ただし、明らかにオイスタインは違う。スタバンゲルの一件を除いた教会放火全ては、別グループの奴らだったからな」 また、スウェーデンのデスメタルバンド(当時)のセリオンの中心人物、クリストフェル・ユンソンの自宅に放火した疑いで逮捕もされたことがある。こちらの事件では、関与を疑われたが、実行犯として当時18歳の少女が逮捕され、ヴァルグとの関係は立証されなかったため、嫌疑不十分として釈放されている。
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