救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士とは? わかりやすく解説

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救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 05:01 UTC 版)

スーパー戦隊シリーズ > 救急戦隊ゴーゴーファイブ > 救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士
スーパー戦隊Vシネマ
VSシリーズ
第4作 星獣戦隊
ギンガマン
VS
メガレンジャー
1999年3月12日
第5作 救急戦隊
ゴーゴーファイブ
激突!
新たなる超戦士
1999年7月9日
第6作 救急戦隊
ゴーゴーファイブ
VS
ギンガマン
2000年3月10日

救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士』は、1999年7月9日に発売されたオリジナルビデオ作品。『救急戦隊ゴーゴーファイブ』のオリジナルビデオ作品であり、スーパー戦隊Vシネマ第5弾。

概要

テレビシリーズとは別に作られたオリジナルストーリーで、スーパー戦隊Vシネマとしては初となる「前作との戦隊との共演ではない単独作品」である[1]。ゴーゴーファイブと本作品の新規キャラクターであるジークとジークジェンヌの共闘を描いているため、近年ではVSシリーズとしてカウントされている[2]。前年までのVシネマ作品の回転率好調を受けてこの年は2本制作されることになり、そのうち1本が『ゴーゴーファイブ』単独の新作にあてられた[3]

コンセプトのひとつとして「宮村優子に変身してもらおう」というのが掲げられており、宮村優子演じる速瀬京子が、本作品のみ登場の第6の戦士「ジークジェンヌ」に着装して戦う。宮村は戦隊ファンを自称しており、JACでのアクションの経験もあって環境は整っていたが、設定上テレビシリーズで新戦士として活躍させるのは無理があったため、パラレルワールド的な新作での機会が設けられた[4]。本作品の冒頭には宮村優子の出世作である『新世紀エヴァンゲリオン』のヒロイン「惣流・アスカ・ラングレー」の名ゼリフ「あんたバカァ?」が盛り込まれているが、これは監督の渡辺勝也が宮村ファン向けのサービスとして提案したもので、宮村本人の賛同を得た上で脚本の武上純希に伝えられた[3][注釈 1]

五星戦隊ダイレンジャー』でリュウレンジャーを演じた和田圭市が、ゴーゴーファイブのライバル戦士・ジークを演じる。ジークが装甲服を着用している姿をスーツアクターとして演じたのも、リュウレンジャーのスーツアクターであった大藤直樹である[5][注釈 2]。また、『ゴーゴーファイブ』以外の戦隊から音楽を借りられない本作品では曲が不足するため、ジークには専用テーマが新たに作曲されている[3]

オリジナルキャラクター

獣魔ハンター・ジーク
外宇宙の破壊魔、獣魔一族と戦っている獣魔ハンターのリーダー[6]。故郷の星を滅ぼした獣魔王ゴルモアを追って宇宙を放浪し、地球にやってきた。仲間たちの仇を打つために自らの命も犠牲にすることも省みない復讐者で、人命救助を主にしているゴーゴーファイブと敵対する。戦いの中ゴルモアより腹に致命傷を受けマトイの強い精神に触れるも傷の悪化により命を落とす。しかしその思いは京子に托しクリスタルのエネルギーとなる。
装甲ジーク[7][6]
ジークが金色の強化服・ジークテクターを着装した姿。緑色のクリスタルパワーで「ジークテクター!」の掛け声とともに装着を完了する。獣魔ハンターの通常装備のジークショット[8][6]、ゴルモアのシールドを破壊するほどの威力を誇るバズーカ砲ジークブラスター[8][6]、鋼鉄さえ難なく切れるジークソード[8][6]が武器であり自在に使いこなす。
  • デザインは下條美治が担当[9]
ジークジェンヌ[注釈 3]
速瀬京子がジークから托されたクリスタルの力によりジークテクターを着装した姿。使用した武器はジークショットとジークソード[8]。追い詰められたゴーゴーファイブの危機を救い、自らの魂をブレイバーソードに宿して、ジークの命のエネルギーを与えてビクトリープロミネンスのエネルギーとなった[6]。装甲ジークと異なる点は装甲服の一部とマスク部分がバイザー状になり、顔が隠れていない。ゴルモアを倒した後はクリスタルは散り、残ったかけらは京子のネックレスになった。
  • デザインは下條美治が担当[9]。デザインはジークの後に描かれた[7][9]。デザイン画ではヒップラインが強調されている[7][9]
獣魔王ゴルモア じゅうまおうゴルモア
災魔一族と宇宙を二分する破壊魔、獣魔一族の王で、大魔女グランディーヌに匹敵する力を持つ。宇宙が誕生したときにマイナスエネルギーが姿を変えて生まれた月の意匠をした影の魔剣シャドーソード[8]と太陽の意匠をした闇の魔剣ダークソード[8]という名前の剣を生まれながらにして所持していた。しかし、リリアの犠牲とジークの苦渋の決断によってダークソードがはじき飛ばされたため本来の力を失ってしまい、剣の行方を追って地球に襲来した。
ダークソードの代わりに左手に盾を装備した不完全の状態であるが、ゴーゴーファイブと互角以上に渡り合えるだけの力は残っている。地球に襲来後、ゴーゴーファイブやジークと戦いを繰り広げる。突如現れた災魔一族に捕らえられるも、ゴーゴーファイブを倒した暁には地球を焼き尽くすとの契約を交わし、彼らと手を組む。
左手にシャドーソード、右手にダークソードを同時に持つことでマイナスエネルギーが一つとなり巨大化、堕天使の顔の皮膚が裂け、完全体である凶悪な獣の顔をあらわにする。銀河一強いと称し、グランドライナーを追い詰めるも、ビクトリーロボに乗り換えたため形勢逆転。ブレイバーソードでシャドーソードとダークソードを折られ、最期はジークジェンヌの力を得たビクトリーロボのビクトリープロミネンスによって倒された。
  • デザインは下條美治が担当[11]。デザインモチーフは堕天使ルシファー[12][9]。スーツは頭部の差し替え式となっている[12][9]

キャスト

声の出演

スーツアクター

スタッフ

音楽

オープニングテーマ「救急戦隊ゴーゴーファイブ」
作詞:桑原永江 / 作曲・編曲:渡辺俊幸 / 歌:石原慎一 / コーラス:EVE
エンディングテーマ「この星を この街を」
作詞:藤林聖子 / 作曲:風戸慎介 / 編曲:佐橋俊彦 / 歌:高山成孝

メディア

  • 1999年7月9日:VHSレンタル開始。
  • 1999年7月21日:レーザーディスク発売。
  • 1999年11月21日:VHS発売。
  • 2001年5月21日:DVD発売[14]
  • 2016年3月23日:ブルーレイディスク発売(スーパー戦隊V CINEMA&THE MOVIE Blu-ray BOX 1996-2005に収録)。
  • 2019年2月6日:ブルーレイディスク分割発売開始(スーパー戦隊 V CINEMA&THE MOVIE Blu-ray 1999‐2000に収録)。

脚注

注釈

  1. ^ 同じく武上が脚本を担当したテレビ第3話でも発言している。
  2. ^ 大藤によれば竹田道弘が「和田君だからお前な」という理由で起用したとのことである[5]
  3. ^ 資料によっては、京子ジークテクター装着[10]と表記している。

出典

  1. ^ 『宇宙船YEAR BOOK 2000』朝日ソノラマ〈宇宙船別冊〉、2000年4月20日、28頁。雑誌コード:01844-04。 
  2. ^ パンフレット 2011, 「スーパー戦隊VSシリーズヒストリー&全作品解説」
  3. ^ a b c VS超記録, p. 84.
  4. ^ VS超記録, p. 92.
  5. ^ a b c 仮面俳優列伝 2014, pp. 163–171, 「第4章 東映ヒーロー史に刻み込まれた匠の技と業 15 大藤直樹」(東映ヒーローMAX vol.41掲載)
  6. ^ a b c d e f 学研の図鑑 2021, p. 231, 「戦士のいろいろ」
  7. ^ a b c 百化繚乱 下之巻 2012, p. 105
  8. ^ a b c d e f 「救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士」『救急戦隊ゴーゴーファイブ超全集小学館てれびくんデラックス愛蔵版〉、2000年3月1日、52-53頁。ISBN 978-4-09-101472-6 
  9. ^ a b c d e f 戦変万化 2024, pp. 283–284, 「第4章 1996-1999 異能の新星出現 DESIGNER INTERVIEW 下條美治 / 阿部統[救急戦隊ゴーゴーファイブ]」
  10. ^ 完全超百科 2006, p. 81.
  11. ^ 戦変万化 2024, p. 261, 「第4章 1996-1999 異能の新星出現 救急戦隊ゴーゴーファイブ」.
  12. ^ a b 百化繚乱 下之巻 2012, p. 85
  13. ^ a b ACTion 2021, p. 220.
  14. ^ 「綴込特別付録 宇宙船 YEAR BOOK 2002」『宇宙船』Vol.100(2002年5月号)、朝日ソノラマ、2002年5月1日、169頁、雑誌コード:01843-05。 

参考文献

  • 劇場パンフレット
    • 『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕』パンフレット 2011年1月22日発行 / 構成:高木晃彦 / インタビュー・本文:鶯谷五郎 / 発行所:東映 事業推進部
  • 『スーパー戦隊VSシリーズ 超記録ファイル』角川書店、2001年9月25日。 ISBN 4-04-853385-1 
  • 『決定版 全スーパー戦隊 完全超百科』講談社、2006年4月25日。 ISBN 4-06-304567-6 
  • 『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 [下之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』グライドメディア、2012年10月16日。 ISBN 978-4-8130-2180-3 
  • 『東映ヒーロー仮面俳優列伝』鴬谷五郎[編著]、辰巳出版、2014年12月20日。 ISBN 978-4-7778-1425-1 
  • 『スーパー戦隊』学研プラス〈学研の図鑑〉、2021年4月20日。 ISBN 978-4-0540-6788-2 
  • 高岩成二『時は今― 歩み続けるその先へ ACTion 高岩成二』講談社、2021年6月29日。 ISBN 978-4-06-516763-2 
  • 『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 1989-1999』ホビージャパン、2024年11月29日。 ISBN 978-4-7986-3687-0 



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