改装後の機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 14:01 UTC 版)
「コンテ・ディ・カブール級戦艦」の記事における「改装後の機関」の解説
本級は新戦艦に対抗できる高速力を得るために前述の通り3番主砲塔と弾薬庫を撤去し機関区を増加させた。しかし、前述のプリエーゼ式水雷防御を細い船体に収めたために機関区は前後に細長い形状となってしまった上に新設された中央部隔壁で機関区画はさらに左右に分断し、五つの区画に分かたれた。そのため、ボイラーとタービンの配置が大きく改正された。 その配置方式は左舷側が艦首側に低圧タービン2基と高圧タービン1基を減速ギアで接続したものを1組とするギヤード・タービン1基の背後にボイラーを各区画ごとに1基ずつ計4基、右舷側は180度回転して艦首からボイラー4基と艦尾側にギヤード・タービン1基を配置し2軸のスクリュー軸を駆動し推進する。そのため、軸数は改装前の4軸から2軸へと減少したがイタリア海軍では既に重巡洋艦ザラ級で大馬力機関を少ない軸数で推進する方式を確立しており本級でもそれを踏まえたものと見られる。 また、ボイラー形式も石炭と重油を使用する改装前から燃料は重油に統一された事で、過熱器を装備するヤーロー式重油専焼水管缶へと更新され、これにブルッゾー式ギヤード・タービン2基を組み合わせて最大出力は改装前の31,000hpから三倍の93,000hpへと大幅にアップした。これにより最大速力も21.5ノットから28ノットへと増加した。これは、艦隊速力から見ても今までのイタリア海軍では駆逐艦や巡洋艦がどんなに敵艦隊よりも優速であっても戦艦の最大速力で艦隊速度が決定されるのに対し、本艦の速力28ノットにより巡洋艦並みの速度での艦隊行動が可能になった。これによりイタリア海軍は柔軟な艦隊編成が可能となった。
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改装後の機関
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「カイオ・ドゥイリオ級戦艦」の記事における「改装後の機関」の解説
新戦艦に対抗できる高速力を得るため、3番主砲塔と弾薬庫を撤去し機関区を増加させた。しかし、前述のプリエーゼ式水雷防御を細い船体に収めたために、機関区は前後に細長い形状となり、さらに、新設された中央部隔壁で機関区画は左右に分断され、各々5区画に分かたれた。そのため、ボイラーとタービンの配置が大きく改正された。 その配置方式は、左舷側が艦首側に低圧タービン2基と高圧タービン1基を減速ギアで接続したものを1組とするギヤード・タービン1基の背後にボイラーを各区画ごとに1基ずつ計4基、右舷側は180度回転して艦首からボイラー4基と艦尾側にギヤード・タービン1基を配置し2軸のスクリュー軸を駆動し推進する。そのため、軸数は改装前の4軸から2軸へと減少したが、イタリア海軍では既に重巡洋艦ザラ級で大馬力機関を少ない軸数で推進する方式を確立しており、本級でもそれを踏まえたものと見られる。 また、ボイラー形式も石炭と重油を使用する改装前から重油に統一されたことで、過熱器を装備するヤーロウ式重油専焼水管缶へと更新され、これにブルッゾー式ギヤード・タービン2基を組み合わせて、最大出力は改装前の32,000hpから2.65倍の85,000hpへと大幅にアップした。カブール級で93,300hpあったのに比べて出力が低下していたが、これは機関の耐久力を重視して出力を抑えたものと見られる。それでも最大速力は21.5ノットから27ノットへと大幅に増加しており、充分に高速である。
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