接触による感電
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 05:41 UTC 版)
自撮り棒と裸送電線や高圧電線が接触したり、また直接触れなくてもアーク放電により短絡し、感電して死傷する事故が起きている。 特に電車や新幹線、高速鉄道などの交流架線は、日本国内で20,000 - 25,000 Vの特別高圧でありアーク放電による短絡が発生しやすい。参考までに、労働安全衛生規則上の最小離隔距離は2.0 m、電力会社による作業中の離隔距離の管理目標は3.0 - 4.0 mである。 なお自撮り棒ではなくアルミ製のほうきで、新幹線ホームの屋根庇端部にある蛍光灯を掃除しようとして高く挙げた駅員が感電し重傷を負った事故が2007年に起きている。 特別高圧交流架線に近接しやすいプラットホーム上はもちろんのこと、踏切付近や、線路内に入る作業員についても注意を要する(レールは接地しており、架線との間でアーク放電短絡しうる最短距離となる)。なお直流架線は1,500 Vの高圧であるが鑑別を間違えると死傷事故に繋がる。 日本国内の鉄道事業者では、JR西日本が北陸新幹線ホームでの自撮り棒の使用を禁止していたが、2015年9月19日以降は在来線・新幹線問わずホームでの自撮り棒の使用を全面禁止とした(架線の存在しない非電化区間も全面禁止の範囲に含まれる)。JR東日本ではホームだけでなく車内でも自撮り棒使用禁止となっている。JR北海道では電化区間におけるホーム上での使用を禁止している。JR四国でもホームで自撮り棒を使用しないように呼びかけている。[要出典] 「鉄道撮影#トラブル」も参照 なお、本来は自分撮り用の機材であるが、手が届かない位置までカメラ(のついたスマートフォン)を伸ばす機材としての使用法もあり、東海旅客鉄道(JR東海)では鉄道事故発生時に現場で車両の床下を撮影し司令室へ映像を伝送することで、故障箇所を判別することを想定している。
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