ケン・マスターズ
(拳・マスターズ から転送)
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ケン | |
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ゲームでの初登場 | ストリートファイター |
声 | |
詳細情報 | |
肩書き | マスターズ家当主/格闘家[1] |
格闘スタイル | |
出身 |
ケン・マスターズ(Ken Masters、拳)は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズに登場する架空の人物。主役であるリュウの親友かつライバル的存在である。
概要
初代『ストリートファイター』(以下『ストI』と表記)で2P側のキャラクターとして初登場。『ストリートファイターII』(以下『ストII』と表記)で独立したプレイヤーキャラクターになった。
『ストII』よりアメリカ代表として登場するが、日本生まれの日本育ちである[3]。名前は『ストI』では「拳」と漢字が使用されている。名前は『ストI』のプランナーである松本裕司から取られる予定だったが、語感を考慮した結果ケン(拳)となった[5]。フルネーム「ケン・マスターズ」の初出はアニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』。
『ストI』や『ストII』、『ストリートファイターIII』(以下『ストIII』と表記)では日本出身として[4]、『ストリートファイターZERO』(以下『ZERO』と表記)と『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』と表記)ではアメリカ出身となっている。『ストII』では日本出身の在米邦人で、母の祖国アメリカに武者修行に行っていることになっている[2]。
キャラクターの設定
設定については後述する補足も参照。
長く伸ばしたブロンドヘアと黒い眉毛に、赤色の道着がトレードマークの格闘家。
母方の祖父にアメリカ人を持つクォーター[2]。実家は「マスターズ財団」と呼ばれる大企業で、ケンは御曹司という立場になる。現在はサンフランシスコ在住。
同門出身でシリーズの主人公であるリュウとは、育った環境も性格も違うが、師匠・剛拳のもとで少年時代を共に過ごした親友であり最大のライバルであり、後年では「全米格闘王」の異名で一目置かれる有名人にもなっている。
『ZERO』シリーズでは腰まで届くほど髪を伸ばしており、赤いリボンで先の方を縛っている。『ストリートファイターV』(以下『ストV』と表記)ではポニーテールである。
来歴
『ストI』では幼い頃から様々な格闘技を学び、ついには独自の格闘スタイルを確立したとされている。『スーパーストリートファイターII X』(以下『スパII X』と表記)以降は剛拳の弟子とされ、幼い頃に彼のもとへ弟子入りして格闘家への道を歩む。ケンが弟子入りするまでの経緯は明らかにされていないが、中平正彦の漫画『RYU FINAL』では父の書庫で見つけた文献が入門するきっかけだったとケン自ら語っている。そこで同じく弟子入りしていた少年・リュウと出会い、ともに修行の日々を過ごす。
その後、母の祖国[2]であるアメリカへ渡り、頼れる親族も友人も居ない[6]地で武者修行を開始。リュウがムエタイの帝王サガットを破ったと聞き、自身もストリートファイトをしながら全米格闘選手権やワールドバトルトーナメントツアーなどの数多くの格闘大会に出場し、優勝を飾る(『ZERO』)。また、その際に出会ったアメリカ人女性のイライザと恋人同士になり、その後しばらくは実戦から遠ざかる生活を送っていたが、リュウから届いた一通の手紙がきっかけとなり再び闘いに身を投じる(『ストII』)。
このとき行われた世界格闘大会後、イライザと結婚し、後にマスターズ財団を継ぎ社長職に就任する。叔父は政界に顔のきく一流のマネージャーであり、ケンに経営の才ありと見込んで経営学を学ぶようアプローチをかけていたが、格闘に夢中のケンに断られ続けていた[7]。
前回の世界格闘大会から約3年後、再び格闘大会が開催されることを知り、リュウから再戦を望む手紙が届くが、イライザが妊娠中のため旅立ちをためらうも、イライザ本人に励まされ、旅立ちを決意する(『ストIV』)。リュウとの再戦を果たし、ケンが戻ってきてからしばらくして、イライザは無事出産を果たし、ケンは晴れて父親となる(『スパIV』)。
『ストII』から約7年が経った頃には息子・メルもすくすくと成長し、不本意ながら弟子も持つようになる(『ストIII』)。
仕事と家庭を持ったことで格闘家としての闘志が揺らぐときもあったが、多くの格闘家たちとの闘いや自分を支えてくれる家族の存在を力に変えることで、自分のやり方で自分の強さに磨きをかけ、リュウと再戦を果たすという目的を見つけ出す。
順風満帆なケンだったが、立場に変化が生じていく内に追い詰められていき、その最中にある事件のテロリストの首謀者という嫌疑をかけられたため、家族の元を離れ、地位を捨てて潜伏する(『ストリートファイター6』〈以下『スト6』と表記〉)。
人物
リュウとは対照的に、社交的で派手好き。軟派で軽い性格だが、浮世離れした性格のリュウに比べると、常識的でもある。自信過剰でビッグマウスともとれる発言も見受けられるが、実はかなりの努力家である。リュウに置いていかれることに焦りを見せていた時期(下記参照)もあったが、誰よりもリュウの実力を認めている。『スト6』では性格に陰りが目立っている。
自身の髪の毛は元来黒髪で、自分で金髪に染めている[8](金髪なのに眉毛が黒いのはこのため)。『波動拳の謎』(新声社刊)によれば、中学の頃、髪を金髪に染めたのは不仲であった両親への反発がきっかけ。夫婦仲が良くなってからも、「仲良くしていないと不良になるぞ」という警告の意味で元に戻していない。
道着のデザインは色以外はリュウのものとよく似たものだが、リュウの道着の裾や袖が大きく破けているのに対し、ケンの道着はきちんと縫われていることが多い[9](『ストIII』や『NAMCO x CAPCOM』などの一部作品ではリュウのものと同じく袖が破けたものを着用している)。デザインが一新された『ストV』では道着を上半身肌脱ぎにし、道着と同色の差しが入った黒のスポーツウェア姿で、足に黒のレッグガードを着用し、黒のグローブを着用している。『スト6』では黒のスポーツウェアの上にESCと背に書かれた作業服を着て赤色の道着のズボンを身に着けている。
恋人がいる身でありながらもプレイボーイとしても有名。「女癖が悪い」「軟派」だと言われることもある。『ストII』ではリュウに「女なんぞにうつつを抜かしおって」と思われている[10]。『ポケットファイター』のエンディングではモリガンと買い物をしている所を運悪くイライザに見つかってしまい、ケンカになった。
『ストIII』では家業を継いで社長(時系列が『ストIII』より前の『スーパーストリートファイターIV』においても、ハカンの勝利メッセージで「マスターズの社長さん」と呼ばれている)になる。
弟子にショーンがいるものの、元々弟子を取るつもりはなく、強引に押しかけられた経緯もあり、少々持て余している。そのために当初はリュウにショーンを押し付けるなどしていたが、現在ではケン自身が本格的に指導をしている様子。
自分と妻イライザの顔がペイントされたクルーザーを所有していて、『ストIII 2nd』ではホームステージにこのクルーザーが登場する。漫画『RYU FINAL』にも同様のものが登場し、ショーンも恥ずかしがっている。
『CAPCOM VS. SNK』シリーズでは、テリー・ボガードと試合開始前に演出が用意されており、SNK側ではテリーをライバル視している模様。また同じく御曹司であるロバート・ガルシアのガルシア財団と大会の共同出資をしているため、ガルシア財団とは交友関係を持つ。
『ジャスティス学園』シリーズでは、「ケン・マスターズ格闘術」という名称で格闘技の通信教育にも携わっており、同作のキャラクターである若葉ひなたと委員長がこれを受講して格闘技を身に着けている。同作の「熱血青春日記」にて、この通信空手の教材には実際に炎を出すための方法や空中で連続回転する方法などは一切書かれていないことが判明しており、ひなたは「技名に炎が付いているから」などの理由だけで自力で手足から火を出せている。
『STREET FIGHTER 暗殺拳』では原作のような明るい好青年よりも、生意気な青年という性格。幼いころから格闘術を習っていて、父に連れられて剛拳道場に修行に来る。自信過剰で自分と同じくらいのリュウに戦いを挑み、リュウが籠手を着け終わった瞬間に顔面に不意打ちをするもボディブロー一発で倒れてしまう。格闘術を習いしばらくして、波動の修行をするために剛拳が若いころに暮らしていた場所に引っ越すと、そこで若い頃に豪鬼がノートに書き留めた伝承を見つける。波動拳の撃ち方を始めると、焦りから波動を掌に作り出すことすらできないケンは、剛拳が寺に入ると持ってきたノートを見て型を作る。このことから殺意の波動はリュウよりも先にケンが初めて使ったことになる。
他のキャラクターとの関係
- リュウ
- 幼い頃から剛拳のもとで修行を積んだ間柄であり、リュウが巻いている赤い鉢巻は、ケンがかつて髪留めに使っていたリボンである。『ZERO2』のエンディングではリュウに渡すシーンや、劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』では額を怪我したリュウへの手当てで使用するシーンが描かれている。また、同映画内で行われた互いの拳を軽く当て合う挨拶は、後の多くの作品でも登場することとなる。
- 『ストII』では闘いから離れていたブランクがあるものの、ファイターとしての実力はリュウとまったく互角[11]。リュウと同門であるために彼と比較されることも多いが、リュウが他のファイターから概ね高い評価を得ているのに対し、ケンはリュウよりも格下に見られることや、「技こそリュウに似ているが実力は劣る」と低い評価を受けることが多い。しかし、どの作品でもリュウの良きライバルとして設定されており、『ストIII 3rd』では彼とともに自分の方が勝ち星は上と主張している。
- また、リュウの親友ゆえに放浪癖のある彼の所在を知るためのお目付け役として見られることもあるため、そのことに苦言を呈することもあった[12]。
- 中平正彦の漫画『ストリートファイターZERO』では、「リュウが殺意の波動に目覚めたときには彼を殺してでも止めるように」と、剛拳から言いつかっている。
- 実写映画『STREET FIGHTER 暗殺拳』では、暗黒の波動に呑まれかけ「滅・波動拳」を放とうとしたリュウを渾身の昇龍拳で止めた。この時、初めて炎の昇龍拳を発動させ、ケンは自身の腕を火傷している。修行を終えて剛拳と別れる際に「波動の炎にも耐えられる籠手」を受け取った。
- イライザ
- 『ストII』のエンディングにて結婚。出会いは初代『ZERO』のエンディングで、全米格闘選手権に出場するケンにイライザが声をかけたのが馴れ初めとなっている。それ以前に発行された書籍『波動拳の謎』では出会いが異なり、アメリカに渡って間もない頃のケンがスーパーマーケットに入った強盗を全員ノックアウトして去った姿を見て、イライザが一目惚れしている[8]。『ストIV』では新しい生命を宿したとあり、『〜新たなる絆〜』では仕事に追われるケンに距離を感じており、妊娠していることを言い出せずにいた。また、作中後半ではリュウを捕まえるための人質としてS.I.N社に拉致されてしまうが、ケンの手で救出される。
- イライザは、ガイルの妻であるユリアの妹であり、ガイルから見ると義妹にあたる。交友関係はかなり広く、イライザの誕生パーティーには多数の(カプコンキャラクターの)有名人が駆けつけていた。
- 『ストV』ではニューヨークにオーガニックカフェをオープンさせている[13]。好きなものは家族と買い物[13]。嫌いなものは留守番[13]。
- メル
- 後にケンとイライザの間に生まれた息子。『ストIII』のエンディングに登場し、初代『ストIII』および『ストIII 2nd』ではケンの股間にストレートを浴びせて悶絶させている。初代『ストIII』および『ストIII 2nd』時に3歳、『ストIII 3rd』時に4歳。漫画『RYU FINAL』ではリュウが現れるたびに行われる対戦を、父をいじめに来たと誤解して姿を見るだけで泣き出すようになる。『ストIII』より先に稼動した『X-MEN VS. STREET FIGHTER』(以下『Xスト』と表記)のエンディングで初登場しており、ケンとゲームで対戦する姿が描かれた。この時には名前が設定されておらず、"His son"(彼の息子)と表記されていた。
- 『ストV』では波動拳を「はじょーけん」と言い構えを取るが、撃つことはできない。一方、アーケードモードの「SFV」コースのエンディングではほんの微かにだが波動の光を放つことに成功しており、父から受け継がれた才能の片鱗を見せている。好きなものは両親とラットマン[13]。嫌いなものは歯磨き[13]。
- ガイル
- イライザの姉ユリアの夫で、ケンの義兄にあたる。メルからは伯父にあたり、ユリアは伯母、ガイルの娘クリスは従姉にあたる。
- ショーン
- 『ストIII』でケンが持つようになった押し掛け弟子。初代『ストIII』および『ストIII 2nd』でのケンのエンディングや、『MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES』のリュウのエンディングで、ケンがリュウに押し付ける様子が見られる。また、『ストIV』の勝利台詞中に「弟子入りはもう受け付けていない」という内容のものがあり、その頃には弟子入りしていた模様。『ストV』では、シャドルー四天王のF.A.N.Gに首を掴まれていたところを助ける。
補足
ケンは後になってから設定が付け足されたりすることが多い。「アメリカ人のクォーター[2]」という設定や「アメリカの大富豪であるマスターズ財団の御曹司」「全米格闘チャンプ」などの設定も後で追加されたものである。元々はアメリカへ武者修行へいっているリュウの親友である日本人という設定だった。
特に全米格闘選手権のチャンピオンという設定はケン自らアピールすることが多くなり、『CvS2』ではそのことをロレントから指摘されている。また、他のキャラクターからライバル視されることが多く、『ストEX』ではアレン・スナイダー、『ストIV』ではルーファスなどが該当する。
また、ケンは容姿が変化することが多く、作品によって微妙に髪型が違ったり、垂れ目気味やツリ目気味に描かれたりすることもある。なお、ケンの瞳の色は基本的に茶色だが、『ストリートファイターZERO -THE ANIMATION-』や『ストリートファイターALPHAジェネレーション』や『ストIV』では青色になっている(ただし『ストIV』ではイラストやアニメーションムービーにおいては茶色)。また『ストV』では茶色だがイラストでは青色になっており『ストIV』と逆になっている。あきまんは「ケンは描き手によって表情が変化する、特定のイメージに縛られないキャラクター」とコメントしている[9]。
キャラクターデザインとしては実在の格闘家で、漫画『四角いジャングル』に登場していた頃のベニー・ユキーデが参考にされている[9]。
洗脳されたケン
洗脳されたケン | |
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ゲームでの初登場 | SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS |
声 | |
詳細情報 | |
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漫画(神崎将臣)版『ストリートファイターII -RYU』では、ベガに忠誠を誓う新四天王の一人として登場。嵐の夜に殺された友人チョウの死と洗脳用麻薬「DOLL」の真相を探るために人工島SHADへ向かったケンとリュウだったが、ケンは調査中に捕まり洗脳されてしまう。記憶を封じられたケンは命令通りに試合前のリュウを襲撃して棄権に追い込んだ。その後、一度は洗脳から抜け出して記憶を呼び覚ますが、決勝前夜のベガに私闘を挑もうとしたケンの元に駆けつけたリュウの前で再び洗脳状態にされてしまい、豹変したケンはリュウへと襲い掛かる。
劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』では、リュウに置いていかれることへの焦りをベガにつけ込まれて洗脳され、リュウに襲い掛かった。しかし、不完全な洗脳であったため、リュウとの戦闘中、自身がリュウに巻いた鉢巻を見たことで自我を取り戻す。『ZERO3』のリュウのCPU戦でも似たシーンがあり、サイコパワーの洗礼を受けたケンがリュウの前に立ちはだかる。
『SVC CHAOS』では通常のケンも登場するが、隠しキャラクターとして「洗脳されたケン」(洗脳ケンとも呼称)という形でも登場する。これは『CAPCOM VS. SNK』シリーズにおける「殺意の波動に目覚めたリュウ」(以下、殺意リュウ)に相当する形になっており、それぞれCPU戦では「ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ」と同様の条件で登場する。英語表記は「Violent Ken」(ヴァイオレント〈=乱暴な〉ケン)となっている。
『SVC CHAOS』では「神武滅殺」の最後に放つ「昇龍拳」に『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズのオロチ一族が見せるような髑髏の浮かぶ気を放っていることから、オロチの力を持っているようにも見えるが、同作に登場するオロチ一族であるゲーニッツは洗脳ケンに対し特別な反応はしていない。一方でシャドルー四天王のバルログはサイコパワーに言及しており、ここでもベガによりサイコパワーを注入されているのがわかる。
なお、『NAMCO x CAPCOM』で春麗が犯罪超人ドッペル(『キャプテンコマンドー』の敵キャラクター)が変身したケンに襲われたときには、真っ先に洗脳の可能性を疑っていた。
『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』でもベガのサイコパワーによって洗脳され、敵として登場する場面がある。
『ウルトラストリートファイターII』(以下『ウルII』と表記)で殺意の波動に目覚めたリュウと共に参戦し、『ストII』に準じて性能がマイルドに調整された。エンディングでは洗脳が解けて正気に戻り、「こんな力にのまれていては、格闘家失格だ」と自分の精神的な弱さを痛感する。戦いを終えたケンは「自分のやり方でリュウに必ず追いつく」ことを決意するという展開で終わっており、正気に戻ることなくエンディングを迎える殺意の波動に目覚めたリュウとは対照的である。
主な技
- 波動拳(はどうけん)
- 体内の気を組み合わせた両手に集め、前方に突き出して気弾を発射する。一部の作品では形状や色がリュウのものと異なっている。
- 昇龍拳[注 1](しょうりゅうけん)
- 沈み込んだ態勢から、アッパーカットと膝蹴りを繰り出し、上空に跳び上がる。リュウの「昇龍拳」とは違い多段ヒット技で、アッパーで相手を屈ませた後に膝蹴りを叩き込んでいるとされる[15]。
- 『スパII』以降では一部の強度で、地面と拳の摩擦で炎を起こし[16]、拳に炎を纏う。
- 『ストII』のCPUが使う昇龍拳を多用する戦法は「ドラゴンダンス」と呼ばれ、『熱唱!!STREET FIGHTER II』における楽曲の歌詞にもなっている。
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- 昇龍裂破(しょうりゅうれっぱ)
- 2 - 3回連続で「昇龍拳」を繰り出す。数々の格闘技大会において「昇龍拳」を必殺技としていたが、とある大会で「昇龍拳」をガードして着地の隙を狙う相手に出くわし、その対策として1発目の「昇龍拳」を小さく抑え、すぐさま2発目を出すことで編み出した連続技が原型とされる[17]。
- 神龍拳(しんりゅうけん)
- 錐揉みで回転しながら垂直に飛び上がる。『ストIV』では「昇龍拳」で相手を打ち上げ、連続で蹴りを浴びせた後、掬い上げるような「神龍拳」でフィニッシュする。
- 竜巻旋風脚(たつまきせんぷうきゃく)
- 宙に浮き上がり、竜巻のように回転しながら連続して回し蹴りを放つ。動作中は前方に直進する。「昇龍拳」と同様に多段ヒット技で、作品や強度によっては斜め上に上昇しながら繰り出す。
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- 空中竜巻旋風脚(くうちゅうたつまきせんぷうきゃく)
- ジャンプ中に「竜巻旋風脚」を繰り出す。直前のジャンプの軌道を維持し、放物線を描くように飛ぶ(一部の作品では水平に直進する)。『ストV』のEX版は斜め下に降下しながら繰り出す。
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- 疾風迅雷脚(しっぷうじんらいきゃく)
- 回し蹴りを数発繰り出しつつ前進した後、相手を蹴り上げ、ヒット時はそこから「竜巻旋風脚」で垂直、または斜め上に飛び上がって追撃を叩き込む。
- 稲妻かかと割り / 稲妻カカト割り(いなずまかかとわり)
- 半歩踏み込みつつ、足を真上に振り上げてから踵落としを放つ。しゃがみガード不能の中段技で、作品によっては他の技からの派生で出すこともできる。
- 地獄車(じごくぐるま)
- 相手の胸倉を掴み、後ろに倒れ込んで相手と空中回転し最後に巴投げをする投げ技。一部の作品では「地獄風車」 / 「空中地獄車[18][19]」として空中でも使用できる。
その他
- 漫画家の伊藤真美はケンのファンであり、彼女の漫画にはケンがクローズアップされている。
- カプコンが1990年にファミリーコンピュータで発売した『2010 ストリートファイター』の北米版であるNES版『Street Fighter 2010: The Final Fight』では、主人公が『ストI』から時を経て科学者となった未来のケン(KEN)本人という設定になっている。ファミコン版『2010』ではケビン・ストレイカーという全くの別人が主人公だったが、NES版ではこの変更に合わせてストーリーも全く異なるものへ変更されている(ただし、グラフィックは同じである)。『ストII』発売前の作品のため、この作品でのケンの設定は後のシリーズとは繋がりがない。
- ゲーメスト編集による『ストII』のその後を描いた『FAREWELL FIGHTERS』では、ケンの子供は双子となっていて、髪の色はそれぞれ黒と金髪という違う色になっている[20]。この設定は非公式であり、後に『スパIV』の開発ブログ内で正式に否定されている[21]。
- 『ストIII』の開発当初は登場が決まっていなかったが、途中から復活した(初代『ストIII』のサントラ内に記述)。
- マーヴルVS.シリーズでの個人のエンディングでは、『Xスト』ではケンとメルがプレイしていたゲームだった、『マヴスト』では修行時代のケンが見ていた夢であったと、いずれも夢オチに分類される内容として描かれている。
- 『新 鬼武者 DAWN OF DREAMS』では、条件を満たすと天海のコスチュームとしてケンの格好になるものが登場する。また、『戦国BASARA4 皇』では千利休の特別衣装としてケンのコスチュームが登場する。
- 香港映画『シティーハンター』ではケンに扮したゲイリー・ダニエルズが、春麗に扮したジャッキー・チェンと戦うというパロディシーンが存在する。
登場作品
- ストリートファイター(初代)
- ストリートファイターIIシリーズ
- ストリートファイターZEROシリーズ
- ストリートファイターIIIシリーズ
- ストリートファイターEXシリーズ
- ストリートファイター ザ・ムービー
- ストリートファイター リアルバトル オン フィルム
- マーヴルVS.シリーズ
- ポケットファイター
- CAPCOM VS. SNKシリーズ
- SNK VS. CAPCOMシリーズ
- PERFECT KO
- ストリートファイターIVシリーズ
- ストリートファイター X 鉄拳
- ストリートファイターVシリーズ
- ストリートファイター6
- 対戦型格闘ゲーム以外の登場ゲーム作品
- Street Fighter 2010: The Final Fight(北米版)
- スーパーパズルファイターIIX
- SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ全シリーズ(トレーディングカードゲーム版も含む)
- NAMCO x CAPCOM
- PROJECT X ZONEシリーズ
- ストリートファイター オンライン マウスジェネレーション
- ヴァルキリーコネクト
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U(観賞用フィギュアとして登場)
- 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(プレイヤーキャラクターとして登場)
- ゲーム以外の登場作品
- ストリートファイターII-RYU 神崎将臣著
- ストII爆笑!!4コマギャグ外伝 橋口隆志著
- 中平正彦の漫画
- SUPER STREET FIGHTHRII X 外伝 伊藤真美著
- 第八話「闘いの先に見えざる者」の主人公。ケン以外にエドモンド本田も登場する。
- ドラマCD
- ストリートファイターII 復讐の戦士
- ストリートファイターZERO 外伝 〜春麗旅立ちの章〜(回想シーンのみの登場)
- ストリートファイターEX ドラマCD
- ストリートファイターEX2 ドラマCD
- アニメ
- ストリートファイターII〜よみがえる藤原京〜
- 博覧会のパビリオンアニメのため、藤原京についての歴史のメイン解説者となっている。
- ストリートファイターII V
- ストリートファイターZERO -THE ANIMATION-
- ストリートファイターALPHAジェネレーション
声優
- 格闘ゲームでの担当声優
-
- 岩永哲哉(「ZEROシリーズ」「EXシリーズ」(EX2およびEX2 PLUSを除く)、MARVEL VS. CAPCOMシリーズ、スーパーパズルファイターIIX、ポケットファイター、NAMCO x CAPCOMなど)
- 山根剛(『ストリートファイターEX2』『EX2 PLUS』)
- 戸部公爾(『III 1st』『III 2nd』)
- 岸祐二(『III 3rd』以降の関連作品)
- モンスター前塚(現・前塚あつし)(『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』)
- ルーベン・ラングダン(『IV』『V』『ストリートファイター X 鉄拳』『スマブラSP』英語音声)
- David Matranga(『6』英語音声)
- その他の関連作品での担当声優
-
- 関俊彦(ドラマCD『ストリートファイターII 復讐の戦士』)
- 羽賀研二(劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』、テレビアニメ『ストリートファイターII V』)
- 池田優こ(テレビアニメ『ストリートファイターII V』:子供時代)
- 難波圭一(ストリートファイターII〜よみがえる藤原京〜 ロマントピア藤原京'95)
- 二又一成(ドラマCD『ストリートファイターZERO 外伝 〜春麗旅立ちの章〜』)
- 一条和矢(OVA『ストリートファイターZERO -THE ANIMATION-』)
- 花輪英司(OVA『ストリートファイターALPHAジェネレーション』)
- 藤原啓治(実写映画版『ストリートファイター』吹き替えテレビ版)
- 江原正士(実写映画版『ストリートファイター』吹き替えソフト版)
イライザの声
脚注
注釈
- ^ 一部作品では「昇竜拳」。
出典
- ^ CAPCOM:STREET FIGHTER V 公式サイト:ケン2015年11月26日閲覧
- ^ a b c d e 『COMPLETE FILE STREET FIGHTER II』発行:カプコン、発売:朝日ソノラマ、1992年12月30日、49頁。
- ^ a b 『波動拳の謎』(新声社)、他より。
- ^ a b ALL ABOUTシリーズ Deluxe Vol.2 『ストリートファイターIII THE CHARACTERS』P93および、ALL ABOUTシリーズVol.19 『ストリートファイターIII』P240より。
- ^ 『ストリートファイター アートワークス 極』カプコン、2012年12月17日、435頁。
- ^ 月刊ゲーメスト9月号増刊『ストリートファイターIIダッシュ』新声社、1992年9月30日、13頁。
- ^ スタジオベントスタッフ『ALL ABOUT ストリートファイターZERO3』電波新聞社、1998年11月30日、31頁。
- ^ a b 『ストII 波動拳の謎』(新声社)より。
- ^ a b c 『ストリートファイターX鉄拳 アートワークス』P86より。
- ^ 『COMPLETE FILE STREET FIGHTER II』P72より。
- ^ 『COMPLETE FILE STREET FIGHTER II』P49より。
- ^ 『オリジナルアニメーション〜新たなる絆〜』より。
- ^ a b c d e CAPCOM. “キャラ図鑑004:マスターズ家 | キャラ図鑑 | 活動報告書”. CAPCOM:シャドルー格闘家研究所. 2024年2月19日閲覧。
- ^ シャドルー格闘家研究所・活動報告書『キャラ図鑑103:洗脳されたケン』
- ^ ALL ABOUTシリーズ Deluxe Vol.2 『ストリートファイターIII THE CHARACTERS』p98より。
- ^ 『ストリートファイター 俺より強いやつらの世界展』西日本新聞イベントサービス、2020年3月14日、180頁。
- ^ 『ALL ABOUT ストリートファイターZERO2』電波新聞社、1996年6月30日、18頁。
- ^ ゲーメストムック『エックスメン VS. ストリートファイター』新声社、1996年12月30日、59頁。
- ^ 『マーヴル VS. カプコン 2 ニューエイジ オブ ヒーローズ 公式ガイドブック』エンターブレイン、2000年6月16日、58頁。
- ^ 月刊ゲーメスト増刊『ストリートファイターIIダッシュ』P26-27より。
- ^ スパIV・開発ブログ『開発スタッフが質問に答えますコーナー』より。
関連項目
- 拳・マスターズのページへのリンク