ポイズン (ファイナルファイト)
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ポイズン | |
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ファイナルファイトのキャラクター | |
ゲームでの初登場 | ファイナルファイト |
デザイナー | あきまん |
声 | #担当声優を参照 |
詳細情報 | |
性別 | #性別の設定を参照 |
肩書き | プロモーター、マネージャー(ストV) |
格闘スタイル | |
出身 | ![]() |
ポイズン(POISON)は、カプコンのアクションゲーム『ファイナルファイト』シリーズなどに登場する架空の人物。
人物
見た目はロングヘアで派手な顔立ちのグラマーな美女だが、性別は不明(これについては後述)。警察帽を被り、タンクトップとホットパンツを着用した露出度の高いパンク・ファッションに身を包んでいる。初代『ファイナルファイト』にはポイズンの色違いキャラクターのロキシー(ROXY)が登場する。
ロサンゼルスの孤児院で育ち、メトロシティの犯罪集団「マッドギア」の構成員となる。コーディーたちによってマッドギアが壊滅された後の時間軸となる『ストリートファイターIII』(以下『ストIII』)シリーズでは、同じく元・構成員であるヒューゴーのプロレスラー転向を聞きつけマネージャーを申し出る。
サバサバとした性格で物事を要領よくテキパキと進め、『ストIII 2nd IMPACT』では、ヒューゴーの新パートナー探しに世界をまわり、『ストIII 3rd STRIKE』では自ら新しいプロレス団体「H.W.A」(ヒュージ・レスリング・アーミー)を旗揚げするなど敏腕マネージャーとしてその手腕を発揮する。ヒューゴーは頭の回転があまり早くないため、事務的なことはポイズンが請け負っている。
マッドギア時代はメトロシティ裏通りに面したマンションに猫と一緒に住んでいたが、今はヒューゴーと世界を転々と廻っている。
『ストIII』シリーズではヒューゴーの勝利ポーズなどで姿を見せるサブキャラクターとして登場する。
『ファイナルファイト リベンジ』(以下『リベンジ』)ではアンドレ、エルガド、ダムド、エディ.Eとともに初めてプレイアブルキャラクターになる。
『ストリートファイター X 鉄拳』(以下『ストクロ』)では『ストリートファイター』側のキャラクターとしてプレイヤーキャラクターとして登場する。『ストクロ』での公式タッグパートナーはヒューゴーで、タッグ名は「ピンクモンスタータッグ」。
『ウルトラストリートファイターIV』(以下『ウルIV』)では追加プレイアブルキャラクターとして登場し[2]、『ストリートファイター』シリーズ本編で初の正規参戦となる。
『ストリートファイターV』(以下『ストV』)のバージョンアップ作品『ストリートファイターV アーケードエディション』(以下『ストV AE』)ではエドモンド本田とルシアとともにシーズン4のDLCキャラクターとして2019年8月5日に配信された。『ストV AE』ではヒューゴーと喧嘩別れし、髪型もセミロングヘアに変更されている。
キャラクターデザインを手がけたあきまんは、「『ファイナルファイト』にセクシーなギャングキャラクターを登場させたくて、当時の洋モノファッション雑誌などを参考にデザインした。不良のカッコいいお姉さんというイメージ」と語っている[3]。
ロキシー
ロキシー(ROXY)は初代『ファイナルファイト』に登場するポイズンの色違いキャラクター。『カプコン クラシックス コレクション』のキャラクター紹介や『ストV』の公式ホームページ「シャドルー格闘家研究所」の「キャラ図鑑」によれば、ポイズンとロキシーは同じロサンゼルスの孤児院出身であるとされている[4]。
『カプコン クラシックス コレクション』では元来気が弱い性格で、ポイズンの真似をして過ごしてきたとされる。
『ストV』の「キャラ図鑑」ではハスキーで特徴的な声の持ち主で無駄遣いが好きとされ、メトロシティのベイエリアで活動している。
『ストV AE』の時点ではアビゲイルが社長を務めるスクラップ会社「ABIGAIL'S SCRAP METAL」でアクセルとJと共に部下として働いている。自分たちに車を貸しておいて車が無くなったと泣き喚くアビゲイルを小馬鹿にするなど、ポイズンとは対照的に子供らしい性格。
アビゲイルのストーリーモード以外では、ポイズンのストーリーとルシアのストーリーに登場する。
性別の設定
ポイズン(とロキシー)の性別の設定については、「女性」とされる場合と「ニューハーフ」とされる場合があり、作品や見解によって揺れがある。
- 開発当初は性別は「女性」だったが、CAPCOM・USAから「女を殴るなどとんでもない」ということから急遽ニューハーフ設定となった[5]。
- ポイズンのデザインを担当したあきまんは、夫の暴力(DV)に苦しむアメリカの女性が『ファイナルファイト』でポイズンが殴られる場面を見て「女性への暴力を助長する」と抗議したため、カプコンが「彼女は彼だから問題ないんです」と言い訳をしたと説明している[6]。また、あきまんは「不良のカッコイイお姉さんというイメージ」「個人的な見解としてアメリカではニューハーフ、日本では女性という設定で見ている」と語っている[3]。また、2015年にあきまんは「日本では女、外国ではニューハーフです」と答えている[7]。
- 書籍によってはニューハーフ設定は本来北米仕様のもので、少なくとも日本では女性の設定のままとされている[8]。
- USA版からニューハーフという設定となった、という情報もあるが、実際には初期のキャラクターデザインのラフ画時点においてもポイズンの性別がニューハーフとされていた痕跡が見られる[9]。
- 1990年に発売された国内スーパーファミコン移植版『ファイナルファイト』の取扱説明書にはニューハーフと明記されており、三人称は「彼?」となっている。1991年に徳間コミュニケーションズから発売された攻略本『ファイナルファイト スーパーファミコン スーパーヒントブック』でもポイズンとロキシーについて「この2人は男(オカマ)です」と明記されている。
- 1991年に発売されたUSAのSNES移植版『Final Fight』では、ポイズンとロキシーは「ビリー」(Billy)と「シド」(Sid)というパンク・ファッションの男性に替えられている。リメイク版である『ファイナルファイトONE』(GBA版)の海外版も同様の措置が取られている。
- 1993年の国内ファミリーコンピュータ版『マイティファイナルファイト』にて、身なりが似ているポイズンキッス(POISON KISS)が登場している。ポイズンの「妹」で正真正銘の女性であり、「ニューハーフの兄が2人いるが、彼女もよく男と間違われる」という設定が存在する。
- 1997年に発売された『ストリートファイターIII 2nd IMPACT -GIANT ATTACK-』にポイズンがヒューゴーのマネージャーとして登場したが、作中では性別について触れられなかった。後に同作をコミカライズした中平正彦による漫画『RYU FINAL』においては、ポイズンがニューハーフとして登場している。
- 1999年に発売された『ファイナルファイト リベンジ』では初のプレイヤーキャラクターとして登場し、設定上も完全な「女性」として扱われている。
- 2006年に発売された『SNK VS. CAPCOM カードファイターズDS』におけるポイズンのカードテキストでは、「ドコにナニを入れてどうすればああなるのかはまったくの謎だが、とりあえずれっきとしたオトコ」「自分と瓜ふたつの、ポイズンキッスという妹がいる」として紹介されている。
- 2006年に発売された『カプコン クラシックス コレクション』のゲーム内で閲覧できる設定資料ではポイズンとロキシーのスケッチに「ニューハーフ」と付記されたものがある他、キャラクター紹介でも共にニューハーフとして紹介され、ロキシーは自身がニューハーフでいることが実は嫌だったりする旨の記述がされている。2014年に公開されたカプコン公式サイトのコンテンツ「カプコン伝説」では、ポイズンの性別設定は後付けであるため、あきまんが描いたラフスケッチの段階には書かれていないと説明されている[10]。
- 2007年にカプコンの小野義徳は「北米での公式設定は性転換手術を受けて男性から女性になった人、日本ではうまく隠して女装していることになっている」と語っていたが、2011年の東京ゲームショウでインタビューを受けた際に、小野はポイズンの性別について「カプコンの公式回答では、これまでもこれからも回答も持たない」と答えている[11]。
- 2012年に発売された『ストリートファイター X 鉄拳』で再びプレイヤーキャラクターとして登場。このゲームの公式サイトでは性別は「女性」となっており、ゲーム中の「女性キャラクターをすべて倒す」というミッションでも女性扱いの敵として登場するが、一方で吉光とジャックX、ポール、マードック、平八、クロに上記の性別変更ネタを基にした対ポイズン勝利メッセージも存在する。
- 2012年に配信された『鬼武者Soul』では性別欄に「-」と書かれており、性別が伏せられている。
- 2013年に配信された『ストリートファイター×オールカプコン』ではポイズンのステータスのタイプのひとつとして「女性」が設定されている。
- 2014年に『ファイナルファイト』の企画を手がけた西谷亮は「大人の事情があると思うが、作者としての個人的感想は女性」と答えている[12]。
- 2019年に『ストV』のDLCキャラクターとしてポイズンが配信されたが、SHOPを担当する火引百合子がポイズンの性別を訝しんでいる他、シャドルー基地ステージ「Lair of the Four Kings」でポイズンがモニターに叩きつけられた際のキャラクターデータにて、性別の欄が「Unknown」(不明)と表示される。
外部出演
- 『アドベンチャークイズ カプコンワールド2』では敵キャラクターとして登場する。
- 『ストリートファイターZERO』シリーズでは『ZERO』のソドムのエンディングに登場し、『ZERO2』以降はガイステージの背景に登場している。
- 『ストIII』シリーズでは『ストIII 2nd IMPACT』からヒューゴーに随伴する美人マネージャーとして登場する。
- 『鬼武者Soul』ではイベントでダムド、ソドムと共に登場し、武将として使用可能。固有技として、仲間の女性キャラクターの数が多いほど攻撃力、防御力が上昇する「ポイズン・キス」を持つ。
- 『ウルIV』ではヒューゴーやロレントらとともに追加プレイアブルキャラクターとして登場する。
- 『ストV AE』ではシーズン4のDLCキャラクターとして登場する。
他社とのクロスオーバー
- 『SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ』全シリーズ(トレーディングカードゲーム版も含む)では、1作目ではアクションカード「マネージメント」のカードでヒューゴーと一緒に登場。ニンテンドーDS版では単一でキャラクターカードとしても登場している。
- 『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』では『ストIII』シリーズと同様の登場をしており、ヒューゴーの勝利メッセージの一部はポイズンのセリフになっている。
- 『ストクロ』では『ストリートファイター』側のキャラクターとしてヒューゴーとタッグを組んで登場する。
- 『ガンスリンガー ストラトス2』では、オルガ・ジェンテインのコスチュームとしてポイズンの衣装が登場する。
担当声優
- 田中敦子(『ストリートファイター』シリーズ日本語版)
- 弓雅枝(『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』)
- カレン・ストラスマン(『ストリートファイター』シリーズ英語版)
その他
- 開発中止となった対戦型格闘ゲーム『カプコンファイティングオールスターズ』にプレイヤーキャラクターとして登場する予定だった[13]。
脚注
- ^ イーカプコン限定特典「ストリートファイターV チャンピオンエディション スタイルガイド」160頁。
- ^ “『ウルトラストリートファイターIV』 新キャラ・ポイズンの技紹介PVが公開 “ジャパンアミューズメントエキスポ2014”出展情報もお届け【動画あり】”. ファミ通.com (2014年2月14日). 2022年12月24日閲覧。
- ^ a b 『ストリートファイター X 鉄拳 アートワークス』カプコン、2012年4月5日、100頁。ISBN 978-4-86233-344-5。
- ^ キャラ図鑑207:ロキシー|キャラ図鑑|活動報告書|CAPCOM:シャドルー格闘家研究所 2016年11月26日閲覧
- ^ 「ゲーム・オーバー 任天堂帝国を築いた男たち」(著:David Sheff、翻訳:篠原慎、1993年)より。
- ^ 『カプコンデザインワークス』P197より。
- ^ あきまん [@akiman7] (4 December 2015). “ポイズンは日本では女、外国ではニューハーフです”. X(旧Twitter)より2016年8月3日閲覧.
- ^ 『ゲーメスト』1997年11月30日号増刊『ギャルズアイランド5』P104より。
- ^ MegatonStammerによるミニドキュメンタリー POISONより。
- ^ “カプコン伝説 第二十一回 初期カプコンの名作ベルトスクロールアクション”. CAPCOM:カプコン ゲームズ. 2020年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月4日閲覧。
- ^ 『ファイナルファイト』のポイズンは男? 女? ついにカプコンも混乱 : Kotaku JAPANより。
- ^ 西谷亮 [@nin_arika] (10 July 2014). “アメリカでは雨降れば弁護士儲かるといったようなことわざがあると聞きました。”. X(旧Twitter)より2023年2月7日閲覧.
- ^ 『月刊アルカディア 11月号』エンターブレイン、2002年11月1日、10頁。
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