元_(ストリートファイター)とは? わかりやすく解説

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元 (ストリートファイター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/28 02:48 UTC 版)

ストリートファイターのキャラクター
ゲームでの初登場 ストリートファイター
演者 #担当声優・俳優を参照
#担当声優・俳優を参照
詳細情報
肩書き 殺し屋
格闘スタイル 中国拳法(喪流と忌流)
出身 中国
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(ゲン)は、カプコン対戦型格闘ゲームストリートファイター』シリーズに登場する架空の人物。

概要

初代『ストリートファイター』で初登場した殺し屋。中国ステージのCPU専用キャラクターで、李(リー)を倒した後に登場する。

その後『ストリートファイターZERO』(以下『ZERO』と表記)シリーズの2作目『ストリートファイターZERO2』(以下『ZERO2』)においてプレイヤーキャラクターとして登場を果たす。家庭用『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』)では条件を満たすと使用可能になる追加キャラクターに選ばれ、『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)では最初から使用可能になっている。

キャラクター設定

人物像

齢70を越える暗殺者。完成された暗殺拳を駆使する彼は、香港裏社会では数々の伝説とともに広く名を知られている。細身の老人で、長い頭髪や大きく蓄えた髭はすでに白く、袖の長い中華服とカンフーシューズを着用。常に冷静沈着な性格であり、古風で落ち着いた物言いで話す。『ZERO2』で再登場した際は黒目がなくなり(ゲーム画面では瞳あり)、腰の帯が追加された。『ストIV』シリーズでは髪型や髭などのデザインが変更され、顔の皺が深くなり肌も浅黒くなっている。

幼少時より学んだ数多くの中国拳法を発展・統合させ、独自の流派「喪流」「忌流」を作り出した。その暗殺成功率は180%と称されている。これは元に仕事を依頼することは100%以上の成功率が確約されたという意味であり、彼に狙われた人物は、逆に名誉すら感じるという。その知名度の高さから、数多くの売名目的の人物から狙われているが、元が相手にするほどの強者は存在せず、彼は失望とともに命を絶たずに見逃すこともある[注 1]

『ZERO2』のエンディングにて、その身体は徐々に病魔に侵されていることが判明。吐血しながら「戦で果ててこそ華」と、自分の死に場所は戦いの場と決めており、命を賭けた真剣勝負「死合い」を求めて戦い続ける。

『ZERO2』から数年後を描いた『ストIV』シリーズの時代でも健在であるが、なおも病は体を蝕み続けている。本シリーズでは、かねてから因縁のあった春麗との具体的な関係が明かされた。

ストリートファイターV』(以下『ストV』)の時代でも健在だったが、豪鬼のストーリーにて豪鬼に敗れて生死不明となる。

他のキャラクターとの関係

春麗
春麗の使用する技「元伝暗殺蹴」は、元のものと同じである[注 2]。これは春麗の父が元の教えを受けた弟子であり、彼女がこの技を父から教わったことによる。ただし二人は面識がないため[注 3]、元も春麗のことをどこまで知っているかは言及されていなかった。
その後、家庭用『ストIV』において、元は春麗の父がシャドルーに拉致される現場に居合わせていたが病の影響で戦えず救い出すことができなかったことと、その後は春麗の成長を陰から見守っていたという事実が語られた。また、元は春麗の父を探し出すことを目的の一つとしているほか、春麗が軍事企業S.I.N社の研究施設に潜入し、施設の崩壊に巻き込まれた際には身を挺して彼女を助け出す場面も見られるなど、春麗親子には並々ならぬ強い情念を抱いている様子も描かれた。一方で、春麗は元が失踪した父について何か知っていると考えているため、時には彼女に戦いを挑まれることもある。
豪鬼
『ZERO』シリーズにおけるライバルキャラクター。『ZERO2』での元の最終ボスは豪鬼である[注 4]。闘いに勝利した後、止めを刺さずにそのまま去り「倒すのはたやすいが、それでは生涯最大の楽しみを失う」と、豪鬼との「死合」を楽しみに取っておく。次作の『ストリートファイターZERO3』(以下『ZERO3』)では、元も豪鬼もお互いをさらに意識しており、戦闘前に互いのスーパーコンボを防御しあうデモが挿入されるなど、演出が増えた。
『ストV』では中国の繁華街で死合うが、「鬼神」へ変貌しつつある豪鬼に讃嘆するも、人として最強の姿ではなくただの鬼と化した豪鬼を嘲笑し、逆鱗に触れ一撃で"滅殺"された[注 5]
リュウ
リュウのことは、豪鬼に次ぐ暗殺拳の使い手と考えている。『ZERO3』の対CPU戦ではリュウと戦い、戦闘後に「暗殺拳とは思えない潔い攻め」と評するが、彼の中の秘められた力(殺意の波動)に気付く。
ベガ
犯罪組織シャドルーの総帥。春麗の父を誘拐または殺害したベガは、元にとっては弟子の仇となる。しかしストーリー上は深く言及されておらず、元自身もシャドルーを「下衆な悪党」と呼び、相手にしていない。
『ZERO3』のマイク・バイソンの台詞では、元はシャドルーの密売員を次々と葬っているという。

他のメディアの元

『Street Fighter』(ウドン・エンターテインメント によるアメリカンコミック
原作とやや設定が異なっており、暗殺者だった過去の過ちを恥じ静かに暮らしている。春麗、ユンヤンの師匠でもある。シャドルーの戦闘員たちを圧倒的な強さで撃破するものの、そこで自分の命が残り少ないことを告白する。
さくらがんばる!』(中平正彦の漫画)
ある組織から脱走したキャミィを暗殺するため、その組織が雇った暗殺者として登場。春麗を倒すが、春日野さくらとの戦いで心を動かされ、キャミィに「光ある人の道」を歩むよう伝え姿を消す。
ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』 (2009年のアメリカ映画)
本作では「ゲン」の表記で登場している。原作ゲームより若い年齢に設定変更され、春麗を教え導く役どころになっている。ベガの幼なじみにして元シャドルーのメンバーながら、悪に染まっていくことを嫌ってベガと袂を分かち、弱者に代わって戦う正義の秘密組織・スパイダーウェブを率いているという設定。仙人のようなつかみ所の無い雰囲気を持っている。常に冷静沈着さを保ち続けるという面はゲームと共通。演じるのはロビン・ショウ

その他

  • 「元」という漢字は、中国語では"yuán"(ユアン、ユエン)と発音するが、このキャラクターは中国人という設定であるにもかかわらず春麗(チュン・リー)と違って日本語読みで「ゲン」と呼んでおり、英字表記も日本語読みを元にした"Gen"となっている(海外版でも同じ)。
  • ポケットファイター』では中華街ステージの背景に登場。『CAPCOM FIGHTING Jam』ではユンのエンディングに1カット登場している。
  • フジテレビジョン『第34回新春かくし芸大会』(1997年)内の出し物『ストリートファイター 炎の戦い』 ではMr.マリックが元に扮していた。

主な登場作品

担当声優・俳優

格闘ゲームでの担当声優
  • 高木渉(『ストリートファイターZERO』シリーズ)
  • 多田野曜平(『ストリートファイターIV』シリーズ以降の関連作品)
  • マイケル・ソリッチ(『ストリートファイターIV』シリーズ以降の関連作品〈英語吹き替え〉)
その他の関連作品での担当声優
  • 井上和彦(『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』日本語吹き替え)
担当俳優
  • ロビン・ショウ(『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』)

脚注

注釈

  1. ^ 攻略本のキャラクター紹介では「ほとんどが自分から仕掛けたにもかかわらず、負けたことで命乞いに近い目をしていたことが失望の理由」と書かれている。
  2. ^ 初代『ストリートファイター』の元キックは、片手で身体を支えつつ、横向きに両足で蹴り出す技。『ZERO』シリーズにおける元の「喪流」強足払いは片手で身体を支えるが、片足で蹴る技になっている。
  3. ^ 『ZERO2』でのお互いの乱入戦にて。
  4. ^ 同作の豪鬼の対CPU戦の最終ボスは元である。
  5. ^ 元は豪鬼に「自分が進むのは鬼の道、人であるかどうかなど関係ない」と言い返される。

出典


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