批判と検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 07:28 UTC 版)
2010年代に入ると大雨による橋桁の流出が頻繁に発生しており(2011年から4年連続)、橋桁が流出すると復旧までの数か月間橋が通行不能になり生活に支障が出ることや、あるいは復旧のために数千万円単位の修繕費が発生することから地元の一部からは、「府民の税金を木津川に流しているようなものだ」といった批判が出るようになっている。当時京都府の山田啓二知事も2014年8月の台風11号の被害を受けて「橋としての機能を果たしていない」として、橋の構造を見直し永久橋にすることも含めて検討を行う方針を明らかにした。そこで、「上津屋橋(流れ橋)あり方検討委員会」が設立され、有識者から今後の上津屋橋のあり方について意見を得た。のちの検討委員会では幅広く意見を聞くことになり、意見募集の公募や地元自治体での署名活動が行われた。 一方で、永久橋の建設に必要な費用負担の問題に加え、2013年の流出時には流出後に橋の近くにある流れ橋交流プラザ「四季彩館」の来場者が大幅に増加するなど、橋が流れること自体が観光の大きな要素となっていること、前述のとおり2010年に近隣に第二京阪道路の新木津川大橋が開通したため橋が流れても生活への影響が少なくなっていることや、さらに2014年度に川の堤防から新木津川大橋の歩道に上がれる階段の整備がされており、完成後はさらに生活への影響が少なくなると予想されることなどから、永久橋への架け替えに反対する意見もある。意見公募では約8割が従来の景観を維持したまま復旧を望む声であり、署名活動では12,827名の署名とともに景観の存続を望む要望書の提出があった。 それらの意見を踏まえて検討した結果、2014年11月に従来の「流れ橋」構造のまま75 cmかさ上げして復旧することが決定した。
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