戦車兵の黒服
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 17:00 UTC 版)
「制服 (ナチス親衛隊)」の記事における「戦車兵の黒服」の解説
ドイツ陸軍の戦車兵の黒い軍服は有名であるが、武装SSの戦車兵も同じく黒い軍服を着用した。初めは陸軍の戦車兵の軍服が支給されていたが、1938年頃からSSが管理する強制収容所の被服工場で武装SS独自の戦車兵軍服の制作が開始され、1941年頃からこれが大量支給されるようになり、1942年以降には陸軍の物は使用されなくなっていった。 陸軍の物と比べると親衛隊の戦車兵軍服は丈が短く、下襟が小さいことなどがあげられ、下襟が小さいがゆえに武装SS戦車兵の前合わせは垂直になっている。陸軍の戦車兵軍服は上襟周りに兵科色のパイピングが入っているが、武装SSは将校が銀のパイピングを入れるのみだった。さらに陸軍のものは背中の生地を二枚継ぎ合わせていたので背中に縦に一本縫い目が付いていた。しかし武装SSは一枚だったので縫い目がなかった。また襟章は陸軍が髑髏を入れていたのに対して武装親衛隊は親衛隊の階級章を入れていた。 ズボンも武装SSと陸軍では若干異なり、武装SSのものは隠しベルトがなく、代わりにウエストの両側にバックル付きの絞りが付いていた。また武装SSではズボンの左右腰についているポケットやズボン前部に付いている懐中時計用ポケットの蓋が2つのボタンで留められていた。 ネクタイは黒、シャツはグレーかブラウンが通常だが、オプションで黒いシャツも認められていた。 武装SSの戦車兵の軍服 武装SS戦車兵の軍服(左)(2016年スペイン。ノルマンディー上陸作戦の際のポワント・デュ・オック(フランス語版)占領の歴史再現イベント) 武装SSの戦車兵の黒服(左)と陸軍型SS迷彩防寒服(右) 武装SS戦車兵軍服。帽子は戦車兵用の黒い規格帽(オットー・マイヤーSS中佐) 武装SS戦車兵軍服。LSSAH師団戦車エースのミヒャエル・ヴィットマンSS大尉。帽子はクラッシュキャップ 大戦前期に武装SSで使用された陸軍型の戦車兵軍服(アメリカ陸軍情報部『JAN #1 UNIFORMS AND INSIGNIA』)
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