戦中・戦後初期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/16 05:57 UTC 版)
日中戦争の激化に伴う乗客増に伴い、転換クロスシートは収容力向上の為撤去されることとなり、1943年12月から1944年5月にかけてクロスシートの撤去改造とロングシート化が実施された。当初はクロスシートを撤去してロングシート化するというものであったが、その後クロスシートを一部残して座席の半減改造を施したものや、ロングシート化の上座席の半減改造を施したものも現れた。特急の運転も1944年12月に休止され、残った急行も戦争末期で空襲が激化した1945年6月に休止された。空襲で905が被災したが、後に復旧している。 戦時中から戦後にかけて、3両編成での運行が常態化したことから、本形式は920系と併結したほか、800形を改番した650形電動車とともに650形の制御車や電装解除された96形を中間に組み込んで運転された。また、4個モーター車の900-904については予備部品確保のために終戦後半年以内の1946年初期までに電装解除され、制御車代用として920系の大阪側に連結された。 電装解除されていた900-904も1947年初期には2個モーターの電動車として復活し、本形式は同年4月1日から再開された神戸線の急行運転に充当された。その後も復興に向けた整備は進められて、1950年までにロングシートながらも座席の整備が行われ、特急も西宮北口・十三両駅停車で1949年4月に運転が再開されたことから、ようやく戦時色を払拭することができた。なお、1951年から1年間前後、919が655の後任として連合軍専用車として運用されている。
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