慢性的な赤字経営、放送終了へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 07:05 UTC 版)
「愛知国際放送」の記事における「慢性的な赤字経営、放送終了へ」の解説
地元財界の主要企業の出資を受け順風満帆な船出をしたかのように見えたRADIO-iではあったが、開局当初からラジオ離れが進む時勢であり、赤字経営が続く。2004年度には興和より電子機器販売事業を請け負い、展示会Inter BEEでは興和と連名で販売ブースを設けるなど収入改善を図ろうとしたが、業績回復には繋がらなかった。 2008年8月、経営効率化のために全株式を興和が引き受け、興和の100%子会社となる。しかし、2008年9月に起こったリーマン・ショックが東海地方の経済にも直撃したことで、一層広告収入が落ち込み、親会社の興和も同社を支えきれなくなる状況に陥った。 そのような状況下、2010年1月1日1:00(2009年12月31日25:00) - 1月11日2:00(1月10日26:00)には、DJなしで音楽を流し続けるノンストップ放送(一部時間除く)を行い、明けて1月11日には大規模な番組改編を実施した。こうした新規リスナーおよび広告料収入獲得のテコ入れを行ったものの、2010年3月期までの累積赤字は28億8400万円に膨らみ、今後も黒字転換は見込めないとして、さらに興和グループの事業再編の関係で興和のみで同社を支えきることは困難と判断したことから、同年6月15日、(他社などへの事業譲渡は行わずに)同年9月30日をもって放送終了(放送休止、閉局)することが発表された。同社は同年10月7日、放送免許を返上し、清算手続きに入ることになる。総務省によると、「公共性の観点から免許返上の容認はしないが、最後は会社側の判断」ということで、同社の放送休止を事実上容認している。なお、放送終了を決定した放送局は、民放初期の頃の合併・統合、及び沖縄のAMラジオ局極東放送がFM局に移行し、エフエム沖縄として継続した事を除けば、テレビ・ラジオを通じて県域民放としては初の閉局となった。※かつて日本に存在した放送局も参照。 同局でニュースアナウンサーを務めた広島明子のブログによれば、「私の知っている所が9月30日に閉店」とRADIO-iを名指しこそしていないが、「閉店を知らせる張り紙をぎりぎりまで出さず、受け継ぎたいとせっかく手を挙げた人がいても、『遅すぎましたねぇ。』で済ませようとしています」と、他社から事業譲渡の打診があったものの断っていた事を示唆している。 最終放送日となった2010年9月30日は、7:00 - 24:00まで17時間にわたり、閉局特別番組を生放送した。23:59に最後のコールサインを告知し、閉局の挨拶を行った。日付が変わった10月1日0:00(9月30日24:00)をもって放送終了。2分後の0:02に完全停波し、10年半の歴史に幕を閉じた(詳細は後述)。
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