怪物タラスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/30 13:34 UTC 版)
詳細は「タラスク」を参照 タラスク(Tarasque、ラテン語式にタラスクスとも称)はこの町に伝わる伝説上の怪物で、中世イタリアのヤコブス・デ・ウォラギネ著『黄金伝説 』に紹介されている。それによれば、当時タラスクはローヌ川付近の森に棲息していたという。かつての棲み処は遠くオリエントのシリアにあったとし、海の巨怪レヴィアタンと牛様の怪物オナクス(ボナコン、追うと灼熱の糞を噴射する)との間に生まれた竜であり、かつ半獣半魚の合成獣とする。また、他の異なる聖女伝によれば毒息を吐く邪悪な竜の眷属(けんぞく)で、硬い甲羅、6本の熊爪の肢、蛇状の尾を具えている。 時は西暦48年[要出典]、キリスト教布教のためにサント=マリー=ド=ラ=メールからやってきた聖マルタ (仏: Sainte Marthe) は、当地にあるネルルク(「黒い森」の意)村を訪れた際、怖ろしい怪物タラスクの話を聞き、これを鎮めるべく森に入った。そこで怪物と対峙した聖女はしかし、臆することなく一心に祈りを唱え、聖水を振りかけることでこれを抑え込むことに成功する。そうして、鎖に繋がれて飼い犬のように聖女の下(もと)にひれ伏した怪物を、しかし、長らく苦しめられ続け、家族を喰われてきた村人たちは許すことなく、石礫(いしつぶて)でもって打ち殺した。 今日、タラスコンでは毎年6月の最終土曜日に「タラスクの祭り」が開催されている。15世紀頃から始まったとされるこの祭りでは、タラスクを模した張り子が、タラスケルと呼ばれる若者達に曳かれて会場を進んでいく。 1991年、フランス南西部はピレネー山麓の町エスペラザ(en)にて化石が発見された肉食恐竜に、この伝説の怪物に因んだ「タラスコサウルス」という学名が付けられた[要出典]。
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