応用例と寿命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:00 UTC 版)
ニキシー管は、初期のデジタル電圧計や回路計、周波数カウンタ、自動券売機、その他の多くの装置の数字表示器として使用された。また、軍事・研究機関における高価なデジタル式の時間表示器、そして多くの初期の電卓(1961年の真空管を使ったSumlock-Comptometer社のAnita Mk VII)にも使われていた。後に、14セグメントによる英数字表示形式が空港の到着・出発表示盤や株式相場表示盤に使用された。さらに、階の番号を表示するためにエレベーターのインジケーターや、駅の自動券売機・精算機、ピンボールなど古いアーケードゲーム機の得点表示に使われた例がある。名鉄7000系電車の2次車以降では客室内の速度計に使用されていた。 ニキシー管の平均寿命は製造技術や材料などによって異なり、初期の製品は5000時間ほどだったが、最後の頃の優れた製品では20万時間あるいはそれ以上に達した。ニキシー管は次のような多数の故障モードがある。 単純な破壊 ガラスのヒビ割れや電極線導入部の気密劣化による大気の漏入 1字または複数文字の一部あるいは全部の陰極劣化による発光不良 放電に要する電圧値が上がることによる発光のちらつきや不点灯 ガラス容器内面への電極金属のスパッタリングによる視認性悪化 誤用あるいはスパッタリングによる内部回路の開放または短絡 定格を超えた条件でニキシー管を駆動させると直ぐに動作停止に至る。特に過電流は電極のスパッタリングを引き起こす。
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