弾丸
*関連項目→〔銃〕・〔ロシアン・ルーレット〕
『弾丸を噛め』(ブルックス) 西部開拓時代、麻酔なしで手術を受ける男が、弾丸を噛んで手術の痛みに耐えた、という故事がある。20世紀初頭、荒野を馬で駆けるレースに参加した男が、途中で激しい歯痛に襲われた。歯が欠けて、神経が露出していたのだ。開拓時代の故事にならい、男は弾丸を噛んで、虫歯にかぶせる歯冠の代用とし、レースを続けた。
★2.銃弾を防ぐ盾。
『荒野の用心棒』(レオーネ) ニュー・メキシコのある町を二分し、ロホ兄弟一家とバクスター一家が争っていた。旅の男ジョーが両家の対立をあおり、ロホ兄弟一家はバクスター一家に殴りこみをかけて全滅させる。ジョーは、ロホ兄弟一家と対決する。ロホの弟ラモンがライフルで何度もジョーを撃つが、ジョーは撃たれても撃たれても起き上がる。ジョーは胸に鉄板の盾を入れていたのだ。ジョーは拳銃の早撃ちでロホ一家を皆殺しにして、町を去る。
*銃弾を防ぐ1枚の銀貨→〔硬貨〕2aの『荒野の1ドル銀貨』(パジェット)。
*銃弾を防ぐ多くのバラ銭→〔硬貨〕2bの『一発』(つげ義春)。
★3.警官隊や軍隊が、無数の銃弾を浴びせてアウトロー2人を殺す。
『明日に向かって撃て!』(ロイ・ヒル) 西部の強盗団の首領ブッチとサンダンスは、保安官たちに追われて南米ボリビアへ渡る。2人は、よくわからないスペイン語に苦労しつつ、ボリビアで銀行強盗を続け、そののち山賊になる。しかし警官隊に追い詰められ、2人は負傷して納屋に逃げ込む。「今度はオーストラリアへ行こう。あそこは英語が通じる」と2人は話し合う。軍隊が納屋を包囲し、一斉射撃して、無数の銃弾を2人に浴びせる。
『俺たちに明日はない』(ペン) ウェイトレスをしていたボニーと、刑務所帰りのクライドは、出会ってすぐ意気投合した。2人は車を盗み、拳銃をかまえてマーケットに押し入る。やがてC・Wという少年や、クライドの兄夫婦も仲間に加わり、皆で銀行強盗を繰り返して、警官を何人も殺す。しかしボニーとクライドは、州の警備隊の罠にかかり、彼らが待ち伏せている道で車を止める。警備隊は一斉射撃して、ボニーとクライドの身体を蜂の巣にする。
『博物館』(ボルヘス)「J・F・Kを悼みて」 ジョン・F・ケネディを撃った銃弾は、かつてリンカーンを殺した銃弾だった。それ以前にも銃弾は、他のさまざまなものであった。ピュタゴラス流の転生(*→〔前世〕4aの『変身物語』巻15)は、人間だけのことではない。それは救世主イエスを十字架に打ちつけた黒い釘であり、ソクラテスがあおった毒杯であった。この世の始まりにカインがアベルに投げた石であったそれは、この先、今のわれわれが想像もしない、多くの物になるにちがいない。
*すべてはエレクトロンでできているのだから、星が銅貨になっても不思議はない→〔星〕5aの『星が二銭銅貨になった話』(稲垣足穂)。
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