建物詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 07:51 UTC 版)
「としまエコミューゼタウン」の記事における「建物詳細」の解説
プロジェクトのコンセプトは「自然と建物の共存」。高層ビルであるが、あまり主張しすぎない建物を目指して設計された。設計・監理は日本設計、外観(一部内観)デザイン協力を隈研吾建築都市設計事務所、ランドスケープデザインをランドスケープ・プラスが担当した。 また、環境対策にも力を入れており、樹木の様なビルをイメージし、緑が積極的に取り入れられている。敷地の周りはおもに落葉樹を植樹し、1階から9階までの外装は、植栽を主とする、太陽光パネルや、日射制御ルーバー、などを組み合わせた「エコヴェール」とよばれる装置で覆っている。また、9階の屋上に設置された「豊島の森」には、小川が流れ、ホタルが舞う、芝生や四季折々の木々が植わる空間が整備した。またそれらは、高層ビル周囲で問題になるビル風の低減にも役立つ。 館内は、吹き抜けを中心に風がとおる爽やかな空間をイメージしている。館内は木材を使用し、やさしさを感じさせる雰囲気となった。施設においては、LED照明や熱循環システムが採用された。 また、先端のITを駆使した、区役所業務効率化も今回の目的となった。庁舎は「345日区民に開かれた庁舎」となる。また案内コンシェルジュを設けたり、需要の高い業務課を下層階に集めたり、個人情報をITで管理し、用のある部署に転送して負担を軽減するなど、来庁者が速やかに用を済ませられるような工夫がされている。部署間でも書類をデータ転送することで、職員の負担を軽減する。 一階には区民スペースが設けられ、催事、防災時には配給などに使用できる。折りたたみステージ、照明なども完備されているので、ミニコンサートも開ける。回廊には、ミミズクアートが飾られ、小学校の図工や美術家のちょっとした特別展も実施可能。9階には前述した通り、豊島の森が整備され、区民環境学習に役立てられる。また、カフェコーナーも備えられた。 区議会議事堂は、傍聴席を拡大した、木の優しさがあふれる空間となる。また議会が開かれていない時は、民間で貸し切ることもでき、国際級の案件に対しても対応できる設備を有する。 また、としまエコミューゼタウンは庁舎などに求められる、「耐震等級Ⅰ」をクリアしている。コンクリートは100年以上の耐久性が保持できるものを使用し、10階に中間免震装置を組み込んで揺れを吸収するシステムを有する。非常用発電機も設置され、72時間の電力供給が可能であるなど、BCPにも対応している。
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