廃車の進展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 14:30 UTC 版)
「熊本市交通局1060形電車」の記事における「廃車の進展」の解説
最盛期には25.2キロメートルに及ぶ路線を持った熊本市電であったが、1965年(昭和40年)から1972年(昭和47年)にかけて縮小し、半分以下の計12.1キロメートル、系統では2系統(現A系統)と3系統(現B系統)が残るのみとなった。これに伴い車両も削減され、ワンマンカーの半鋼製ボギー車6形式計37両の体制に縮小された。この中で1050形・1060形は7両とも残存し、120形・130形がワンマンカーとならずに廃車されたことから、特に1050形は熊本市電で現存最古の車両となった。 これらの車両は、連接車5000形導入に伴う1977年(昭和52年)の1086号・1087号廃車を皮切りに、徐々に姿を消していった。1050形・1060形計7両の中で最初に消滅したのは1050形1052・1053号の2両で、電動貨車50形への改造が1979年(昭和54年)7月12日に完成、8月7日より「火の国まつり」の花電車として運行が始まった(改造後の番号は52・53)。これに前後する1978年から1980年にかけて、熊本市電では冷房設置工事が進められたが、1050形・1060形で対象となったのは1060形1063号の1両のみで、工事対象から外れた4両は夏場の運用から原則外れ、特に1051号は休車となった。 1982年(昭和57年)6月、追加で1051号も電動貨車50形(51号)に改造された。以後電動貨車への改造はなく、1985年(昭和60年)3月29日付で1061号が廃車。さらに1988年(昭和63年)6月30日付で1054号と1062号が廃車となった。うち1062号については解体されず、交通局舎横に据え付けられ「交通局サービスセンター」として同年8月1日より営業を開始した。その後1995年に合理化のため閉鎖となり、その後はバス利用者の待合室として使用されたが1997年12月末に解体され現存しない。 以上の廃車・改造により1050形は形式消滅となり、1060形についても3両のうち1063号を残すのみとなった。従って1050形に代わり1063号が熊本市電の最古参の車両になっている。
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