廃止された賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:56 UTC 版)
「ローザンヌ国際バレエコンクール」の記事における「廃止された賞」の解説
最優秀特別賞(Médaille d'Or) 「金メダル」とも呼ばれ、全参加者の中から特に優秀だとみなされた者に授与された賞。該当者なしの年もあった。1983年当時の賞金額は4,000スイス・フラン、1997年当時は5,000スイス・フランだった。公式の受賞者リストによると最後に最優秀特別賞を受賞したのは1995年のG・ガルシア=ポルテロ(スペイン)となっている。 その後は該当者なしの年が続いていたが、1999年ごろから金メダルには「最優秀賞」の日本語訳があてられていた。2001年当時は「スカラーシップまたはプロフェッショナル・スカラーシップ受賞者で、卓越したスター性を有する者に授与。希望する一流バレエ団への訪問を目的とする2週間の研修旅行の特典」と定義されており、その年にはJ・ガルシア=カスティーヤ(スペイン)がこれを受賞している (Prix d'excellence)。 現在、前述のローザンヌ賞で成績1位となった者には金メダルが授与されるが、賞の特典そのものは2位以下と差異がなく、意味合いとしては象徴的なものに留まっている。 キャッシュプライズ(Prix Espèces) すでに国立・公立のバレエ学校に所属している参加者が入賞した際に与えられた賞金。提供する団体名を冠して「ジョンソン基金賞」(Prix Fondation Johnson)として1982年から導入された。通常3名まで選ばれ、順位により賞金額が異なっていた。1997年当時は1位が4,000スイス・フラン、2位が3,000フラン、3位が2,000フランだった。著名な受賞者にダーシー・バッセル(1986年)、ブベニチェク兄弟(1992年)らがいる。 なお1997年および1998年には、17歳以上の参加者は私立のバレエ学校からの参加であっても一律でスカラシップ賞の対象外となり、このキャッシュプライズを目標とせざるを得なかった。1998年を最後に廃止となった。廃止した理由は、過去にロシアからの参加者が賞金を関係者に没収されていた事実が判明したためだという。 プロフェッショナル賞(Prix Niveau Professionnel) 職業ダンサーの水準に達していると判断された決選進出者に贈られた賞金。留学の特典はなかった。日本語では単に「特別賞」とも呼ばれた。賞金額はキャッシュプライズの1・2位より少なく、1983年当時で2,000スイス・フラン、1997年も同額だった。1998年を最後に廃止。 エスポワール賞(Prix Espoir) 16歳以下の決選進出者または準決選進出者のうち、最も将来性があると認められた者に与えられた賞。スカラシップ賞と同じ恩典、すなわち著名スクールへ1年間無償で留学する権利と生活援助金が与えられた。1988年から導入されたもので、決選に進めなかったり入賞を逃した有望な若年者に対する救済措置としての意味があった。ただし1997年当時は留学先としてパリ・オペラ座バレエ学校とロイヤル・バレエ学校は選べないと規定されていた。2003年開催中にスカラシップ賞の入賞者枠を増やすために授与中止と発表され、結局そのまま廃止となった。 振付賞・振付奨励賞(Prix de la meilleure chorégraphie personnelle, Prix d'encouragement à la chorégraphie) フリー・ヴァリエーションを自分で振り付けた参加者の中から最優秀の者に与えられた賞。当初「振付賞」と呼ばれていたが、どこまでが本人の振付と言えるか判断するのが難しいとの理由により、1983年開催分から賞の名称が「振付奨励賞」へと変更された。1989年を最後に廃止。
※この「廃止された賞」の解説は、「ローザンヌ国際バレエコンクール」の解説の一部です。
「廃止された賞」を含む「ローザンヌ国際バレエコンクール」の記事については、「ローザンヌ国際バレエコンクール」の概要を参照ください。
- 廃止された賞のページへのリンク