広域中和抗体とは? わかりやすく解説

広域中和抗体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 09:20 UTC 版)

中和抗体」の記事における「広域中和抗体」の解説

en:Broadly neutralizing HIV-1 antibodies」も参照 免疫系産生する中和抗体多くは、B細胞による親和性成熟のために、単一ウイルス株に対して非常に特異的である。HIVのような遺伝的変動性の高い病原体中には、古い対する高い特異性を持つ中和抗体新しウイルス株結合できなくなるように、表面構造を常に変化させているものがある。このような免疫回避戦略は、免疫系病原体対す免疫学的記憶発達させることを妨げる。一方、広域中和抗体(bNAb)は、ウイルス種複数結合して中和する特別な能力持っている。 bNAbは当初HIV患者発見された。しかし、bNAbは非常に稀な存在である。in situ生物個体内)スクリーニング研究では、HIVに対してbNAbを発症する患者は全患者のわずか1%であることが示された。bNAbは、ウイルス表面タンパク質(ウイルス複製機能的に不可欠であるために変異できない)の保存領域結合することで、広範囲ウイルス株中和することができる。HIV対するbNAbのほとんどの結合部位は、HIV露出した表面抗原であるエンベロープEnvタンパク質(gp120およびgp41サブユニットからなる三量体上にある。これらの部位には、CD4結合部位またはgp41-gp120界面含まれるロスアラモス国立研究所HIVデータベースは、HIVシーケンス、bNAbなどに関する豊富な情報を持つ包括的なリソースである。 さらに、bNAbは、インフルエンザC型肝炎デング熱ウエストナイルウイルスなどの他のウイルスにも発見されている。

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