配列空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 00:52 UTC 版)
合理的タンパク質設計では、既知のタンパク質の配列や構造からタンパク質を再設計することも、de novoタンパク質設計で完全にゼロから設計することもできる。タンパク質再設計では、配列中のほとんどの残基は野生型アミノ酸として維持されるが、いくつかの残基には変異が許される。de novo設計では、過去の配列を基にして、配列全体が新たに設計される。 de novo設計でもタンパク質再設計でも、配列空間(英語版)にルールを設けることができ、それは、それぞれの変異可能な残基位置で許容される特定のアミノ酸の決定である。たとえば、HIV広域中和抗体を選択するためのRSC3プローブの表面の組成は、進化的データと電荷平衡に基づいて制限されていた。初期のタンパク質設計の試みの多くは、配列空間上の経験則に大きく基づいていた。さらに、繊維状タンパク質の設計は、通常、配列空間の厳格なルールに従う。例えば、コラーゲンベースで設計されたタンパク質は、Gly-Pro-Xの繰り返しパターンで構成されていることが多い。計算技術の登場により、配列選択に人間が介在しなくてもタンパク質を設計できるようになった。
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