山翡翠とは? わかりやすく解説

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やま‐しょうびん【山翡翠】

読み方:やましょうびん

カワセミ科全長28センチくらい。頭は黒、胸は白、背が青藍色で、腹と太いくちばしと脚が赤色中国東南アジアにみられ、日本では迷鳥


やま‐せみ【山翡翠/山魚狗】

読み方:やませみ

カワセミ科全長38センチくらい。体は白と黒鹿の子模様で頭に冠羽があり、くちばし黒く大きい。アジア東部分布山地渓流などにすみ、飛び込んでを捕って食べる。かのこしょうびん。《 夏》


山翡翠

読み方:ヤマショウビン(yamashoubin)

カワセミ科


山翡翠

読み方:ヤマショウビン(yamashoubin)

カワセミ科

学名 Halcyon pileata


山翡翠

読み方:ヤマセミ(yamasemi)

カワセミ科

学名 Ceryle lugubris


山翡翠

読み方:ヤマセミ(yamasemi)

山間渓流にすむ、カワセミ科留鳥

季節

分類 動物


ヤマセミ

(山翡翠 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/15 15:10 UTC 版)

ヤマセミ
ヤマセミ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ブッポウソウ目 Coraciiformes
: カワセミ科 Alcedinidae
亜科 : ヤマセミ亜科 Cerylinae
: ヤマセミ属 Megaceryle
: ヤマセミ M. lugubris
学名
Megaceryle lugubris
英名
Crested Kingfisher

ヤマセミ学名: Megaceryle lugubris)は、ブッポウソウ目カワセミ科の鳥である。

形態

カワセミに似て大きな嘴、ボサボサの頭で黒と白の斑模様の鳥である。以下、清棲(1978)による[2]

雌雄ほぼ同色。雄は額から頭上、目の周りと耳羽は黒色で白色の班が散在する。頭上と後頭の羽根は長く、羽冠となり毛羽立つ[2]。羽冠部分の羽根は黒地に白斑が入るものと、白地に黒斑が入るものがある。腮(あご)、喉、頬は白色で、下嘴から伸びる黒色の頬線がある。後頸は黒色で白色の班が入るが、一部に純白の羽根がある。背・肩羽・腰・尾筒は白色で灰色の縞模様が密に入る。胸と腹は白色で胸には黒斑が混じった幅の広い横帯入るが、黒斑の多少は個体差が大きい。この部分は全体に赤錆色を帯びている。脇は白色で灰黒色の横縞がある。下雨覆と腋羽は白色。

雌は雄とほぼ同色であるが、胸の赤錆色の帯模様が無い。また、下雨覆と脇羽が錆び色になる[2]

生態

名のとおり山地渓流の周囲に生息するが、平地河川海岸にもやってくる。単独または番い(つがい)で生活する。

食性は動物食。採餌するときは水辺の石や枝の上から水中に飛び込んで、魚類甲殻類水生昆虫などを捕食する。ときには空中でホバリング(滞空飛行)しながら飛び込むこともある。カワセミと同じように捕獲後は再び石や枝に戻ってえものをくわえ直し、頭から呑みこむ。大きな魚をとらえた時は足場に数回叩きつけ、殺してから呑みこむ。

繁殖形態は卵生。川や湖の岸辺の垂直な土手に嘴を使って巣穴を掘り、巣穴の中に4-7卵を産む。

分布

東アジアからヒマラヤ山脈周辺にかけて分布するが、マレー半島インド亜大陸の大半は分布を欠く。西端はアフガニスタン付近、東端は日本列島に達する。同じような分布を示すものにツキノワグマなどがある。

人間との関わり

現在の「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(平成十四年法律第八十八号、通称:鳥獣保護法)の施行規則第十条に定める狩猟鳥獣の一覧にも入っておらず[3]、日本では狩猟鳥獣ではない。違反すると同法八十三条などにより罰則がある[4]

自治体の鳥

以下の自治体の指定の鳥である。

日本の普通切手

  • 1994年(平成6年)1月13日に発売された80円切手の意匠に使用された。2007年(平成19年)10月1日に日本郵政グループが発足し、それによってキジバトが意匠の新しい80円切手が発売されたが、ヤマセミが意匠の切手も在庫分は販売された。
  • 2014年(平成26年)3月31日に80円切手自体の販売が終了し、ヤマセミが意匠の80円切手の販売も終了した[5]

名称

標準和名は「ヤマセミ」とされ、『日本鳥類目録』(1974)[6]、『世界鳥類和名辞典』(1986)[7]などではこの名前で掲載されている。「セミ」は昆虫のセミとは関係なく、元々は「ソニ」「ソビ」などと呼ばれていたものが、「ショウビン」を経て転訛した説が有力とされており、江戸時代の複数の文献、たとえば『大和本草』、『物類称呼』、『倭朝禽類異名』ではこの説を採っている[8]

種小名 lugubrisは「喪服の、悲しげな」などの意味があり、黒と白で構成される本種の地味な体色に因むものと見られる。属名 Megaceryleのうち、ceryleはギリシア神話に登場する伝説の海鳥である[9]Ceryle属というのもあり、かつてはこちらに入れられていたこともあった。Megaは大きいという意味で、両者を合わせたMegaceryleCeryle属のものよりも大きいことを示す。

出典

  1. ^ BirdLife International. (2024). Megaceryle lugubris. The IUCN Red List of Threatened Species 2024: e.T22683620A264026173. doi:10.2305/IUCN.UK.2024-2.RLTS.T22683620A264026173.en
  2. ^ a b c 清棲幸保 (1978) 『日本鳥類大図鑑第1巻(増補改訂版)』. 講談社, 東京. doi:10.11501/12602099(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則(平成十四年環境省令第二十八号) e-gov法令検索. 2025年8月15日閲覧
  4. ^ 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号) e-gov 法令検索. 2025年8月15日閲覧
  5. ^ 普通切手、慶弔切手一覧”. 日本郵趣協会. 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月1日閲覧。
  6. ^ 日本鳥学会 編 (1974) 『日本鳥類目録(改訂第五版)』. 学習研究社, 東京. doi:10.11501/12638160(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 山階芳麿(1986)『世界鳥類和名辞典』. 大学書林, 東京. doi:10.11501/12601719(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 菅原浩, 柿澤亮三 編著 (1993) 『図説日本鳥名由来辞典』. 柏書房, 東京. ISBN 4-7601-0746-0 doi:10.11501/13657575(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 内田清一郎, 島崎三郎 (1987) 鳥類学名辞典―世界の鳥の属名・種名の解説/和名・英名/分布―. 東京大学出版会, 東京. ISBN 4-13-061071-6 国立国会図書館書誌ID: 000001852351, doi:10.11501/12601700(国立国会図書館デジタルコレクション)

参考文献

関連項目

外部リンク


「山翡翠」の例文・使い方・用例・文例

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