小田原の歌に
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 04:59 UTC 版)
前述のように、本歌は作詞者・作曲者ともに小田原や箱根との直接の縁はなく、曲想も同様に、同地域や箱根越えの駕籠かきをモデルとしたものではない。しかし、「小田原提灯」という単語、および山道を行く駕籠かきのイメージから本歌を箱根越えの歌と認識されることもある。 特に小田原市では、「小田原提灯」という言葉が入っていることもあって、郷土の歌として親しまれており、小田原市の観光課では、本歌を市の観光宣伝に用いている。小田原市教育委員会発行の「小田原文化がいど」でも、本歌を「小田原のうた」の一つとして紹介している。また、小田原市では1990年8月から暮らしのテレホンガイドを始めたが、メニューに『お猿のかごや』など地元ゆかりの童謡を入れたところ人気が上昇したという。 JR東日本小田原駅では、2014年11月1日から、発車メロディとして『お猿のかごや』が採用されている 。これは、市民からの要望を受け、小田原箱根商工会議所や小田原市観光協会などがJR東日本横浜支社に要望していたことが実現したものである。編曲は小田原出身のロックバンド藍坊主によるものである。 小田原市からの要請を受けて、小田原商工会議所青年部が新しい祭りとして創作した、「ODAWARAえっさホイおどり」は、よさこい系の祭りであるが、「小田原らしさ」として『お猿のかごや』を取り入れている。参加チームに対する規約として、”曲中に「エーッサ エーッサ...」のフレーズを必ず使用すること”。”曲に合わせて「エッサホイサッサ」の掛け声を入れて踊ること”。”両手に「猿子」と称する鳴子を持って踊ること”、等が定められている。また、小田原市では、小田原をイメージできる動きを取り入れた市民体操「おだわら百彩」を作ったが、そのイメージの一つとして「めだかの学校」「小田原提灯」、「梅」、「海」などと並んで『お猿のかごや』も含まれている。 作詞者の山上は、「先日NHKの、「お国自慢西東」でも、<小田原の歌>として採りあげているように、すでに作者の手を離れ、信州からも遠ざかって、<小田原の歌>になりつつあるように思われる」と書いている。後に山上は、小田原ちょうちん保存会に招かれたとき、「この歌を保存会さんに差し上げますよ」とも言ったという。
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