宗教観と自意識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 04:30 UTC 版)
「エリザベス・テイラー」の記事における「宗教観と自意識」の解説
1959年に当時27歳のテイラーは、9ヵ月にわたる熟慮の末にクリスチャン・サイエンスからユダヤ教に改宗し、エリシェバ・ラケル (Elisheba Rachel) というヘブライ名を名乗った。テイラーはこの改宗について、長い間考えてきたことであってそれまでの結婚生活とは無関係だと主張している。マイケル・トッドと死別したテイラーは「形だけの宗教に絶望を感じた」と語り、カトリックもクリスチャン・サイエンスも多くの「生と死に関する疑問」に答えてくれることはなかったと説明している(p175)。 伝記作家ランディ・タラボレッリは、9ヵ月にわたってユダヤ教の根本原理を研究したテイラーが「真実への直接的な回答があると感じた」と指摘している(p176)。ユダヤ教の会堂であるシナゴーグへとテイラーが行くことはほとんどなかったが、「私は神がつねにそばにいてくださると考えている一人です。礼拝のために建てられた場所に足を運ぶ必要性を感じません」と語っている(p176)。テイラーのユダヤ教への改宗祭式のときには両親が立会い、テイラーの改宗を全面的に支持した。この祭式でテイラーは『旧約聖書』の『ルツ記』からの一節を読み上げている。 ……わたしはあなたの行かれる所へ行き、またあなたの宿られる所に宿ります。あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神です『ルツ記』(1:16)(p176)。 テイラーはユダヤ教の神秘主義思想であるカバラにも傾倒し、ロサンゼルスのカバラ・センター (en:Kabbalah Centre) に参加している。また、テイラーは55歳のときに応じたインタビューで、役に合わせて外見を変えることを強いられるなど、子役時代に撮影現場で要求されたさまざまな事柄に押しつぶされないために、どのように心の中での折り合いをつけていたのかを語っている。 神は自己に反する行動や、一時的な流行を追うことを戒めています。しかしながら私はそのようなことをして来ました。当時の私は外見を変えたりするのは、馬鹿げていると思っていました。私のもじゃもじゃの眉毛や黒髪も、何らかの理由で神が与えてくださったものだという父の言葉に同意していたのです。おそらく私は自意識が強かったのでしょう。そんな子供でした。うまく説明できませんが自意識を持つことは当然だと思っていました。肉体とは全く無関係な内なる心があることにはっきりと気付いていたのですから。 さらにテイラーは、大人になってから自身の「心の在りよう」を理解し始めたと語っている。 ある程度の年齢になると心が外見に表れます。神は一定の法則でよく似た外見を複数の人々に分け与えています。しかしながら40歳くらいになると、それぞれの内面が外見を象っていくようになるのです。……人生には様々なことが起こります。外科医も手術用メスも、どうすることもできません。生まれながらの性格にもよりますし、それまでの生き方あるいは神のみ業が今のあなたの外見を作ったといえましょう。
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