安息角とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 人文 > 幾何学 > 角度 > 安息角の意味・解説 

あんそく‐かく【安息角】

読み方:あんそくかく

土・砂などの堆積(たいせき)物が崩れない安定しているときの、斜面水平面とのなす最大角度一般的な地上斜面では35前後水中では1〜2度滑りはじめる場合がある。安定角


安息角

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 03:07 UTC 版)

安息角(あんそくかく)は、滑り出さない限界の角度を表す工学用語である。土質力学粉体工学機械工学で用いられており、それぞれの分野での意味が異なる。

土質力学・粉体工学

粉体の安息角
angle of repose

岩石片やなど)や粉粒体石炭粉など)を積み上げたときに、自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を「安息角」と呼ぶ[1]。一般的な地上の斜面では35度前後[2]、水中では1〜2度で滑りはじめる場合がある[2]

安息角は粒子の大きさと粒子の角の丸みや形状により決まる。例えば、間地における急流部における砂(砂利)では角が立っている材が多くあるので、急角度(約40度程度を形成することが多い)でも安定であるが、扇状地や、緩い河川の流域の礫材や砂では角が取れているので緩やかな角度となり、流動してしまう。斜面に置かれたものが滑り出さずに留まることができる時の斜面の角度や摩擦係数に起因する。安息角が、土における全体の安定形成を示す物理量となることは知られているが、この角度そのものが力学的にどのように作用されるかは、わからないままになっている。

書式ベース[疑問点] 基礎 安息角
長方形
正方形
三角形
ダブルフォーク
小判
二つの穴
複数の穴
ランダム形式

素材と安息角

出典[3]
素材(状態) 安息角
40°
アスファルト(破砕) 30 - 45°
樹皮(wood refuse) 45°
30 - 45°
チョーク 45°
粘土(dry lump) 25 - 40°
粘土(wet excavated) 15°
クローバーの種 28°
ココナッツ(細切れ) 45°
コーヒー豆(fresh) 35 - 45
30 - 45°
出典[3]
素材(状態) 安息角
穀粉(トウモロコシ) 30 - 40°
穀粉(小麦) 45°
花崗岩 35 - 40°
(砕石) 45°
礫(natural w/ sand) 25 - 30°
麦芽 30 - 45°
(dry) 34°
砂(water filled) 15 - 30°
砂(wet) 45°
38°[4]
尿素(顆粒) 27°[5]
小麦 27°

機械工学

ウォームギヤでは4度以上では滑り出すことになっている。すなわち、セルフロックを望むときにはねじの角度を小さくする必要があり、ウォームホィールからの逆駆動を望むときには複数条のねじにして径を小さくする。ウォームのねじり角が安息角(摩擦角)より大きければ逆駆動は可能である。

参考文献

脚注

  1. ^ 出典: 砂の安息角と内部摩擦 - 中国地質調査業協会、2016年11月閲覧
  2. ^ a b 出典: 安息角 - コトバンク、2016年11月閲覧
  3. ^ a b 出典: Glover, T. J. (1995). Pocket Ref. Sequoia Publishing. ISBN 978-1885071002 
  4. ^ 出典:Anatomy of an Avalanche”. Telluridemagazine.com. Telluride Publishing. 2016年10月3日閲覧。
  5. ^ 出典: Fertilizer Products: Urea Granular (PDF) - PotashCorp、2016年11月リンク確認

外部リンク




安息角と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「安息角」の関連用語

安息角のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



安息角のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの安息角 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS