天然記念物に指定された津波石の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 07:16 UTC 版)
「石垣島東海岸の津波石群」の記事における「天然記念物に指定された津波石の一覧」の解説
全ての座標を示した地図 - OSM全座標を出力 - KML 表示 津波大石(つなみうふいし)(津波大石の位置/地図) 石垣島南東部の大浜の崎原公園(沖縄県石垣市字大浜下屋敷地)にある。長径12.8m、短径10.4m、高さ5.9mで、推定重量1,000トンの巨大なサンゴ石灰岩の岩塊である。表面に付着したサンゴの年代等を分析した結果、この石は1771年の明和の大津波ではなく、先島津波と名付けられた約2000年前の津波によって打ち上げられたものと考えられている。 高こるせ石(たかこるせいし)(高こるせ石/地図) 石垣島南東部の大浜(沖縄県石垣市字大浜船着原)の畑地にある。2000年前の先島津波でコルセ御嶽に運ばれた石が、明和の大津波で再び北方に約600m移動したものと考えられている。大中小の3つに分かれており、合計推定重量は約700トン。『奇妙変異記』には、元々、コルセ御嶽(黒石御嶽)の中に2つの石が並んでいたが、津波で流されてひとつが畑地に、もうひとつが沖合にそれぞれ移動したと記録されている。 あまたりや潮荒(あまたりやすうあれ)(あまたりや潮荒/地図) 石垣島中部の伊野田(沖縄県石垣市字桃里伊野田)の海岸から約200m離れた畑地内にあるサンゴ石灰岩。推定重量は約300トン。『奇妙変異記』には、元々、あまたりやという浜の沖合約3町(約327m)にあった2つの石が、津波によって浜から約2町(約218m)の内陸に移動したという記載があり、この石に該当すると考えられている。今回指定されたのは2つのうち、一方のみである。 安良大かね(やすらうふかね)(安良大かね/地図) 石垣島北部の平久保半島の安良(沖縄県石垣市字平久保平久保牧)の浜辺にある。直径7.5m、高さ2.4m。サンゴ石灰岩ではなく流紋岩で、鉄分を多く含んでおり赤く見える。『奇妙変異記』には、元々は浜にあったものが、津波で約30間北へ動いたと記されている。通称イファンガニとも呼ばれる。 バリ石(バリ石/地図) 石垣島北部の平久保半島の伊原間の東側、トムル崎とヤバガ崎間のヤバガ浜にある。直径9m、高さ3.6m、推定重量220トンのハマサンゴで、津波で打ち上げられたハマサンゴとしては世界最大とされる。中心で2つに割れていることから「バリ石」と呼ばれる。付着したサンゴの分析等から、明和の大津波で打ち上げられたものと考えられている。 当初の天然記念物指定から漏れていたもので、地元公民館などからは指定を望む声があった。2013年6月21日に追加指定が文化審議会により答申され、同年10月17日付で指定された。
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