大牧温泉とは? わかりやすく解説

おおまき‐おんせん〔おほまきヲンセン〕【大牧温泉】

読み方:おおまきおんせん

富山県南砺(なんと)市にある温泉泉質塩化物泉硫酸塩泉小牧ダムから船で30分ほどさかのぼった庄川峡右岸にある。


大牧温泉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/23 04:42 UTC 版)

大牧温泉
大牧温泉観光旅館(小牧ダム湖上より撮影)
温泉情報
所在地 富山県南砺市利賀村大牧44
座標 北緯36度30分2秒 東経136度59分38.5秒 / 北緯36.50056度 東経136.994028度 / 36.50056; 136.994028座標: 北緯36度30分2秒 東経136度59分38.5秒 / 北緯36.50056度 東経136.994028度 / 36.50056; 136.994028
交通 鉄道:城端線砺波駅より加越能バスで約40分で小牧ダムへ。そこから船で約30分
泉質 塩化物泉
泉温(摂氏 57.6 °C
湧出量 毎分304.0リットル(動力揚水)
pH 8.13
液性の分類 弱アルカリ性
宿泊施設数 1
外部リンク 大牧温泉観光旅館
特記事項 日本百名湯
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大牧温泉の位置(富山県)

大牧温泉(おおまきおんせん)は、富山県南砺市利賀村大牧にある温泉である[1]庄川小牧ダム湖畔に旅館が建ち、船でしか行き来できないことで知られる[1][2]

泉質

個別に出典が提示されている箇所を除いた出典→[3]

温泉宿

庄川上流にある小牧ダム湖岸に貼りつくかのように、一軒宿の「大牧温泉観光旅館」が存在する[1]。交通手段が船のみであることから、正面玄関なども船着場側に存在する。

大牧温泉には、同源泉を引湯したかんぽの宿「越中庄川峡簡易保険保養センター」(利賀温泉[4])が上流側の利賀村下原に1984年10月25日[5]より開設されていたが、2004年2月末で営業を終了した。現在は大牧温泉観光旅館のみである。

なお、温泉の一部はかつては新大牧温泉(現・庄川峡長崎温泉)にも引湯されていた[4]

歴史

開湯は1183年である。開湯伝説によれば、倶利伽羅峠の戦いで敗れた平家の落人が、この地で庄川のほとりから湧出する温泉を発見したという。

1930年に小牧ダムが完成した際に、源泉はダム湖に沈んだ[1]。ダム建設に際して温泉宿は湖畔に移転し、源泉を引き湯して温泉を存続させた[2][6]。このときに、道路の対岸側に旅館が整備されたが、ダムを渡る交通手段は船以外整備されず[2]、今日まで至っている。ダムの建設により元の温泉がダム湖に沈んだ温泉には、他に日中温泉鶴の湯温泉入之波温泉猿ヶ京温泉大塩温泉などがある。

ダム完成後の1933年、温泉部門が分離独立して、大牧温泉株式会社が設立された[7]

一軒宿は1996年までは日本秘湯を守る会に属していたが、現在は加盟していない。

アクセス

小牧ダムにある大牧温泉行きの遊覧船乗り場

ダム湖の小牧港から庄川峡遊覧船で約30分で、季節により1日3~4便[1]。なお、遊覧船は温泉利用客以外は下船できない。

小牧ダムへは北陸新幹線城端線新高岡駅から国道156号を経由するバスで約1時間20分、その他自動車で約30分[1]

1970年代末頃の時点では陸路でも、国道156号から長崎大橋を渡ることで行くことが可能であった[8]

舞台となった作品

秘境の温泉宿という立地からサスペンスドラマの舞台としてロケーション撮影によく使われ、館内には出演俳優のサインが飾られている[1]

小説

  • 島田雅彦の小説『未確認尾行物体』
  • 辻真先のミステリー小説『ローカル線に紅い血が散る』

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 【湯の心旅】大牧温泉(富山県)船で行く秘境の一軒宿『日本経済新聞』朝刊2022年1月15日土曜別刷りNIKKEIプラス1(9面)
  2. ^ a b c “富山県南砺市「大牧温泉」 船でしか行けない秘湯”. 産経ニュース. (2018年1月21日). https://www.sankei.com/article/20180121-DKZGSJXGFZOWTLJIT5MOMRWFKY/ 2019年7月12日閲覧。 
  3. ^ 『富山の日帰り湯 銭湯 サウナ 温泉 100』(2024年7月11日、北日本新聞社発行)143頁。
  4. ^ a b 『富山大百科事典 下巻』(1994年7月1日、北日本新聞社発行)312頁。
  5. ^ 『利賀村史 3 近・現代』(2004年10月31日、利賀村発行)586、1088頁。
  6. ^ “船でしか行けない秘境の温泉宿、なぜ誕生 いまや外国人1万人超えスポット、背景にダムの歴史”. 乗りものニュース. (2018年8月4日). https://trafficnews.jp/post/81102 2019年7月12日閲覧。 
  7. ^ 『利賀村史 3 近・現代』(2004年10月31日、利賀村発行)465頁。
  8. ^ 角川日本地名大辞典 16 富山県』(昭和54年10月8日、角川書店発行)197ページ

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