大型自動車用ホイール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 18:11 UTC 版)
「アルミホイール」の記事における「大型自動車用ホイール」の解説
大型自動車では、数トン単位の自重及び積載重量を支えるタイヤおよびホイールも相対的に大きくなり、相当な重量となるため、軽量化のメリットが大きい。 22.5インチのアルコア製鍛造アロイホイールの場合、鉄製リング式ホイールに比べ、一輪当たりで約14.27 kgの軽量化となる。強度は約4倍で、スペアタイヤを含む11輪の軽量化は燃費を約3 %向上させる。。その他、ホイールバランスと真円度においても、リング式ホイールに勝る。 一般的な後2軸の大型貨物車に採用される295/80R22.5サイズのスチールホイールセット重量は1本あたり100 kgを超える場合があり、1台あたり約1 tがタイヤの重量である。このうちホイール重量は1本あたり約40 kgあり、これが同サイズのアルミホイールでは約24 kgとなり、1台で160 kg軽量化が可能となる。最大積載量や車両総重量、及び自動車重量税の決定上軽量化は有利であり、またレントゲン車や図書館車など特殊な用途の車両では運転免許上の制約を避ける事ができるケースもある。これらに加え、路面追従性の向上による荷痛みの防止やエアサスペンションの性能向上、ブレーキ系統の冷却性能の向上、またタイヤ摩耗の延命にも期待が持てる。 大型観光バスでは乗り心地・車両美観向上及び重量軽減の観点から採用されるが、一般道しか走行しない路線バスやマイクロバスでは採用されるケースは少ない(オプションとして用意はされている)。また、軽量化のメリットがさほど大きくない最大積載量4トン級以下の普通・小型貨物車では、アルミホイールが標準採用されるケースは少ないが、最大積載量を可能な限り多くとりたい場合や、美術品輸送車等に採用される場合がある。 なお、2010年(平成22年)発売の平成22年排出ガス規制(ポスト新長期規制)適合車種から、ホイールの規格がJISからISOに変更された。
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