増補と改訂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/15 07:00 UTC 版)
取り上げられる人物が故人に限られていたため、発行後すぐに3冊の増補編が出され、1885年から1900年までに亡くなった人物と、初版のABC順配列からは見落とされていた人物が追加収録された。増補編では1901年1月22日に亡くなったヴィクトリア女王まで網羅するようになった。また同時に文章の訂正も行われた。 1904年に正誤表の巻が発行された後、事典は細部の修正を加えて、1908年・1909年に22巻もので再発行された。副題には、この事典が英国史の「最初期から1900年まで」カバーしていると謳われている。ブリタニカ百科事典第11版には、この辞書が「英国人の年代記を紐解くきわめて貴重な作品である」と記載されている。これは、事典が既に亡くなった著名人の略歴を載せるだけでなく、追加の出典文献リストを含んでいたためである。当時は定期刊行物の索引制作作業が始まったばかりで、カタログや索引を揃えている図書館や書籍コレクションが少なかったため、リストは学者たちにとって大変貴重なものだった。20世紀を通じて、概して10年ごとに、その間に亡くなった人々を加えた増補巻が発行された。1912年には、リーの編集の元、1901年から1911年に亡くなった人を収録し、最初の増補版が出版されている。1917年には、出版元が当初のスミス・エルダー&カンパニーから引き上げられ、オックスフォード大学出版局へ移された。1996年まで、オックスフォード大学出版局は20世紀中に亡くなった人物の記事を加え、増補版を発行し続けていた。 増補編は1912年から1996年まで合計で10巻が発行され、1993年にはこれまで収録されなかった人々の伝記を加えた巻が発行された。これにより、事典に収録された人数はオリジナルの63巻・29,333人から、38,607人に増えた。原本はヴィクトリア朝の視点で書かれており、20世紀中の歴史評価の変化や、新知見により時代遅れになっていたものの、これらの増補編はいずれも、現存する事典原本の記述を置換するものではなかった。[要出典] 1966年、ロンドン大学は歴史研究所公報(英語版)の調査結果をまとめ、訂正版を発行した。
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