地域/エスニックグループごとの差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 10:14 UTC 版)
「レユニオン料理」の記事における「地域/エスニックグループごとの差異」の解説
たとえすべてのレユニオン島人が生活様式と料理技術を共有しているとしても、地域共同体ごとの差異というものは、いくつか存在してきたし、現在も存在する。かつては、他所の地域共同体の料理は、ほとんどないしまったく食べなかった。もちろん、ムスリムは豚肉を食べず、そのため有名なルガイユ・ソシスを食べないが、異なる他のコミュニティから認められている。例えば、内陸高地の白人たちはアチャールやカレー粉を少ししか消費しないが、これはマルバールらと対照的である。ザラブらは、ブリアニのようなモーリシャスでよく知られている料理法を進んで受け入れた。なお、マルバールはタミル人ヒンドゥ教徒、ザラブはグジャラーティーのスンナ派ムスリムを中心とした、それぞれ、インド亜大陸にルーツを持つレユニオン島人のエスニックグループである。これらの差異は、豚肉の消費に関することを除いて、確実にぼやけていく傾向にある。 炒める調理法は外来のものである。伝統的な肉の保存方法は燻製であって、加熱には鋳鉄製の深鍋を用いていた。昔は主な料理がそもそも、土間で熾した焚火か、「キュイジーヌ(台所)」と呼ばれる、ちょっとした外の付属建造物で調理されていた。それをバナナの葉に盛り、手づかみで食べた。また、外来の食材でない島に昔からある食材としては、タマリンドの木や、島の固有樹ミムソプス・バラタ(フランス語版)などにいるカミキリムシの幼虫が知られている。このカミキリムシの幼虫は「ザンデット(zendette)」という名前で知られており、内陸の高地に逃げ込んだ逃亡奴隷、マルーンらが食べ始めたのが最初だと言われている。ザンデットは、生のままか、あるいは油で素揚げしたものを食べる。 燻製にした魚の切り身 燻製にした肉の切り身 ザンデットのから揚げ
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