団体の方向性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:31 UTC 版)
WWFは反捕鯨広告やクロマグロのボイコット運動などでグリーンピースなどの他の環境保護を目的とするNGOと歩調を合わせることもあるが、クロマグロ漁の妨害活動を行うシーシェパードや、非暴力を旨としながらも主張のためであれば違法行為さえも厭わないグリーンピースなどの環境保護団体と比べると相対的に穏健な手段を用いた活動を行っており、各種エコラベルの認証事業や森林保護・野生動物保護・地球温暖化対策など幅広い活動が行われており、方向性や役割は異なると見ることが出来る。 例えば WWF ドイツ支部 "WWF Deutschland" により5月15日付で発行されたニュースレターでは、コンゴ共和国の森林地帯に生息する Mowane と名付けられたゴリラの危機的な生活環境を紹介し森林保護活動への寄付を募っているし、WWF 日本支部 "WWFジャパン" においても、支部ウェブサイト上では生物多様性条約に関する第9回締約国会議 (COP9) に際し WWF が発行した調査書 『2010 and Beyond: Rising to the Biodiversity Challenge(2010年目標とその先にあるもの:生物多様性保全という課題に向けて)』の報告や石垣島・白保のアオサンゴの分布状況の調査報告を行っている。一方、比較的活動が穏健に見られる理由として、WWF幹部には企業の重役が多数占めており、ボパール化学工場事故の例にあるように、数千人規模の死者が出ても全く問題にしないなど、それら企業に対して甘いだけではないかとの指摘もある。 近年では、WWF日本支部のWWFジャパンが沖縄県の米軍北部訓練場ヘリパッド建設中止を求める活動に参加し、国会前などで抗議運動を展開しているように、これまでの穏健な活動にも変化が見られる。
※この「団体の方向性」の解説は、「世界自然保護基金」の解説の一部です。
「団体の方向性」を含む「世界自然保護基金」の記事については、「世界自然保護基金」の概要を参照ください。
- 団体の方向性のページへのリンク