かいせつ‐げんかい〔クワイセツ‐〕【回折限界】
回折限界
回折限界
回折限界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/01 08:57 UTC 版)
回折限界(かいせつげんかい、英: diffraction-limit)とは、顕微鏡や望遠鏡などの光学系における、光の回折に起因する、分解能の理論的な限界である[1]。回折限界は、対象を識別するために必要な緻密さと比較して、光の波長が十分に長いことによって生じるため、回折限界を超える分解能を得るためには、より短い波長の波(例えば、電子線)を観測に用いる等の手段が考えられる。
- ^ デジタル大辞泉. “回折限界とは” (日本語). コトバンク. 2020年11月1日閲覧。
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回折限界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 07:48 UTC 版)
1873年にエルンスト・アッベによって光学顕微鏡の分解能を高めることは困難であること以下の式により示された。 光の波長:λ、媒体の屈折率:n 、入射角: θ {\displaystyle \theta } 、開口数:NA d = λ 2 n sin θ = λ 2 N A {\displaystyle d={\frac {\lambda }{2n\sin \theta }}={\frac {\lambda }{2\mathrm {NA} }}} 従来の幾何光学系では回折限界のため光学顕微鏡の分解能は200nmが限界とされてきた。近年、この限界を超える超解像顕微鏡が徐々に普及しつつある。また、集積回路の製造においてはステッパーで使用される光源の波長が短い程、微細化が可能になるが、実用的な波長を短くする事には限界があるので液浸により屈折率を高めたり、開口数を大きくすると分解能が向上する。
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