ディジタルフォトグラフィーへの示唆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/01 08:57 UTC 版)
「回折限界」の記事における「ディジタルフォトグラフィーへの示唆」の解説
ディジタルカメラでは、回折効果が通常のピクセルグリッドの効果と相互作用をする。この光学系の異なる部分からなる複合効果は点拡がり関数(PSF)の畳み込みにより決定される。回折限界レンズの点拡がり関数はエアリーディスクである。カメラの点拡がり関数は計器応答関数(IRF)とも呼ばれ、ピクセルピッチに等しい幅を持つ矩形関数で近似することができる。画像センサの変調伝達関数(PSFより得られる)のより完全な導出は、フリーゲルによって与えられた。正確な計器応答関数が何であれ、レンズのFナンバーにはほとんど依存しないことに気づくだろう。よって、異なるFナンバーでは以下のように3つの異なるレジームで動作させることができる。 回折PSFの広がりに対してIRFに広がりが小さい場合には、系は本質的に回折制限がされているということができる(レンズ自体が回折限界である限り) IRFに対して回折PSFの広がりが小さい場合には、系は機器制限されている PSFとIRFの広がりが同じオーダーの場合、両方とも系の利用可能な解像度に影響する 回折限界PSFの広がりはエアリーディスクの最初のヌルの直径により近似され、 d / 2 = 1.22 λ N , {\displaystyle d/2=1.22\lambda N,\,} λは光の波長、Nは結像光学のF値である。f/8及び緑色光(波長0.5 μm)ではd = 9.76 μmとなる。これは、市販の'フルフレーム'(43mmセンサー対角)カメラのほとんどの画素サイズと同じオーダーの大きさであり、おおよそ8のF値に対してレジーム3で動作する(F値が8以下で回折限界に近いレンズはほとんどない)。より小さいセンサを備えたカメラはより小さい画素を有する傾向にあるが、それらのレンズはより小さいf値で使用するように設計され、レンズが回折限界となるf値でのレジーム3で動作する可能性が高くなる。
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