四硫化四窒素
四硫化四窒素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/01 08:40 UTC 版)
四硫化四窒素 分子式 S4N4 分子量 184.29 CAS登録番号 [28950-34-7] 形状 橙黄色結晶 密度と相 2.22 g/cm3, 固体 融点 178 °C(昇華を伴う) 沸点 207 °C(爆燃) SMILES S13=NS2=NS1=NS2=N3 化学式 S4N4。常温では明るい橙黄色の結晶。サーモクロミズムを示し、−30 ℃ では黄色、100 ℃ では橙赤色になる。 密度: 2.22 (15 ℃) 生成熱: −138.8 kcal/mol 単斜晶系結晶、空間群: C2h 双極子モーメント: 0.72 D(ベンゼン溶液、30 ℃) 反磁性、磁化率: χM -102 × 10−6 emu 水に不溶 溶解度:二硫化炭素 13.19 g/L (30 ℃)、ベンゼン 8.69 g/L (30 ℃)、エタノール 1.05 g/L (20 ℃)、ジオキサン 0.018 mol/mol (18 ℃) エーテル中ではエタノールに対するものと近い溶解度になる。液体二酸化硫黄には分解せずに溶解する。 1837年にスーベイラン (Soubeiran) が二塩化硫黄のベンゼン溶液にアンモニアを通じることで初めて合成した。 6 SCl 2 + 16 NH 3 ⟶ N 4 S 4 + 2 S + 12 NH 4 Cl {\displaystyle {\ce {6SCl2 + 16NH3 -> N4S4 + 2S + 12NH4Cl}}} 二塩化硫黄の四塩化炭素溶液に塩素を加え、アンモニアを通しても生ずる。 4 SCl 2 + 16 NH 3 + 2 Cl 2 ⟶ S 4 N 4 + 12 NH 4 Cl {\displaystyle {\ce {4SCl2 + 16NH3 + 2Cl2 -> S4N4 + 12NH4Cl}}} 二塩化二硫黄の二硫化炭素溶液にアンモニアを作用させてもできる。 6 S 2 Cl 2 + 16 NH 3 ⟶ N 4 S 4 + 8 S + 12 NH 4 Cl {\displaystyle {\ce {6S2Cl2 + 16NH3 -> N4S4 + 8S + 12NH4Cl}}} 平面ではなく舟型の立体構造を持つ。N−S 間の結合距離は 1.62 Å であり、単結合と二重結合の中間の長さとなっている。S−N−S 結合角は 113°、N−S−N 結合角は 105°である。
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