呪いや祓いの力を持つ弓矢とは? わかりやすく解説

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呪いや祓いの力を持つ弓矢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 05:19 UTC 版)

弓矢」の記事における「呪いや祓いの力を持つ弓矢」の解説

さまざまな文化において、手を触れずに、遠隔の敵ないし獲物仕留めることのできる弓矢は、ギリシャ神話日本で「遠矢遠矢射」といわれる力として特別視され、「エロス弓矢」や「天之返矢」ように呪術的な意味が与えられた。さらには見えない魔物や魔を祓う武器楽器のように使用するものとして、「鳴弦」や現代に伝わる「破魔矢・破魔弓」などがあり、これらは神話・伝説などに登場する弓矢呪力象徴とも言える。また日本においては原始宗教アニミズム色濃く残っており、弓矢吉凶を占う道具としての側面持っている中華文明圏において「強」「弱」という漢字に弓の字が使われているのは、それが武力象徴であり、呪術用に特化して飾り物となった(弱の字は弓に飾りがついた姿を現している)武力を「弱」と捉えたことに注目できる。日本でもこのような弓の呪術性は、鳴弦という語に示され平安時代に、宮中夜間襲来する悪霊避けるために、武士たちによって、弓の弦をはじいて音を響かせる儀礼が行われていた。こうした用法から、世界各地で弓は弦楽器起源1つとなった考えられ儀式用い弓矢ではなく、本来の弓を楽器として用い場合もあり、代表的な物としてハープ楽器ではあるが、弓を起源としその形態色濃く残すものでもある。 現在でも玄関屋根魔除けお祓い結界として、弓矢を飾る地方人々をみることができるが、古くは『山城国風土記逸文流れてきた「丹塗りの矢」で玉依姫が身ごもり賀茂別雷神生まれたという話があり、賀茂神社起源説話にもなっている。丹塗りとは赤い色のことだが呪術的な意味を持っていたことが指摘される望まれ抜擢されるという意味の「白羽の矢が立つ」とは、元は「神や物の怪生け贄となる娘の選択明示として、その娘の家の屋根に矢が立つ(刺さる)」という、日本各地伝承される話から来ており、本来は良い意味ではなく心霊現象としての弓矢現している。 広く庶民知られる話としては『平家物語』鵺退治がある。話の内容は「帝(みかど)が病魔侵されていたが、源義家三度、弓の弦をはじいて鳴らすと悪霊退散し帝は元に戻った。しかし病魔元凶死んではおらず帝を脅かし続けた悪霊討伐として抜擢され源三入道頼政源頼政)は、元凶である(ぬえ)という妖怪・もののけを強弓弓張月退治した」というものだが、記述から弓矢には、楽器として悪霊祓う力と武器として魔物退治する力があると、信じられていたことが窺える。 天之返矢(返し矢)については「矢#『古事記』」を参照

※この「呪いや祓いの力を持つ弓矢」の解説は、「弓矢」の解説の一部です。
「呪いや祓いの力を持つ弓矢」を含む「弓矢」の記事については、「弓矢」の概要を参照ください。

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