各国・各地域における渋滞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 09:59 UTC 版)
古代ローマでは馬車の交通需要が増大し、交通渋滞が日常的に発生していたといわれている。カエサルは渋滞対策として日中に都心部へ馬車の乗り入れを禁止する施策を実施したが、こうした日中で斥けられた馬車は夜間に振り向けられ、キケロが家族に送った手紙には「ローマでの真夜中の馬車の騒音は、ローマに住み利便性を享受する上では我慢しなければならない」旨が記されていた。また、11世紀頃のベネチアでは、ゴンドラの数だけでも1万を超え、運河での事故や渋滞が大きな問題となった。ゴンドラは所有者によって大きさなどの仕様が異なる状態であり、ゴンドラの様式を標準化することで水上交通の渋滞緩和を図ったとされている。 2010年、米外交専門誌フォーリン・ポリシーは、世界で最も交通渋滞が深刻な都市として、モスクワ、ラゴス、メキシコシティ、サンパウロ、北京市の5つの都市を挙げている。このうちサンパウロでは2013年11月に、それまで世界で最も長いといわれた165マイル(約265 km)超の記録を塗り替え、309km以上の渋滞を記録している。その他にも2010年8月14日には、中国の北京~ラサ間のG110国道と京蔵高速道路で100キロに及ぶ渋滞が10日以上にわたって続いた。また英BBCの2012年の調査によれば、バンコク、ジャカルタ、ナイロビ、マニラ、ムンバイの上位5都市が、渋滞が深刻な世界の都市としてランクインしている。
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