古代王国時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/20 06:46 UTC 版)
「カーラ (ロードス島戦記)」の記事における「古代王国時代」の解説
灰色の魔女カーラは、パーンらと同時代の人間ではない。数百年の昔にフォーセリア全土に広がっていたカストゥール王国(古代魔法王国)を支配した魔術師の一人である。本名はアルナカーラ。かなり高位の貴族で、「ロードス島太守の娘」と伝えられる(初代太守ル・フロイの娘という説が有力)。最後のロードス島太守サルバーンや魔法王ファーラムシアにも直言できる立場であったらしい。当時の貴族(魔術師)としては珍しく、大地母神マーファの信者であった。 同じフォーセリア世界を共有する『ソード・ワールドRPG』にも記されているように、末期のカストゥール王国は「魔力の塔」によって世界から魔力を吸い上げ、「額の水晶」を埋め込んだ魔術師に供給することで、無限の魔力を得ていた。しかし魔精霊アトン討伐のため膨大な魔力を一度に消費した結果、魔力の塔が失われ、魔術師たちは魔法を使えなくなってしまう。ただしカーラを始めとするごく一部の魔術師は、敢えて「額の水晶」を持たなかったため、魔力を失わなかった(カーラが後述のサークレットを創造したのは恐らく魔力の塔消失よりも後の事である)。その直後、魔術師に「蛮族」と蔑まれていた階級の人々の叛乱が起こり、カストゥール王国はあっけなく崩壊した。この蛮族が、フォーセリアの今の時代に生きる人間たちの先祖である。 この大反乱によりカストゥール王国の貴族や市民は根絶やしにされ、当時の全人口が半減したとも伝えられる大破壊(大いなる破壊)が発生した。マーファの教えに従って蛮族に対しても平等に接してきたカーラも例外ではなく、「大破壊」そのものと、自分をも殺そうとする蛮族に対する失望から、マーファ信仰を捨てたと思われる。 ロードス島の支配階級に属していたカーラは付与魔術一門の一人であり、古代王国の崩壊に際して、自らの魂と魔力をサークレット(額冠。頭冠の一種)に封じ込める。このサークレットには、身に付けた者、また自分を殺した者の身体を支配する力を付与していた。かくしてカーラは己を殺した一人の蛮族の身体を奪い、歴史の影の中に身を潜める。
※この「古代王国時代」の解説は、「カーラ (ロードス島戦記)」の解説の一部です。
「古代王国時代」を含む「カーラ (ロードス島戦記)」の記事については、「カーラ (ロードス島戦記)」の概要を参照ください。
- 古代王国時代のページへのリンク