古代王権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 17:33 UTC 版)
国家における権力の再生産システムとして、王権継承が揚げられる。王権継承において中心となる主体が大王であり、天皇であったが、継承に際して制度的機制を持たない時代が長くつづいた。大平聡は、天皇位の制度的継承の確立、すなわち平安時代初期における皇太子制の成立が王権継承の古代的完成であると位置づけ、そのいっぽうで、平安時代に入ってからの官僚機構の再編が天皇の地位認識の変化(幼帝化)へとつながったと論じている。また、春名宏昭は、当初天皇として即位する予定のなかった光仁天皇や桓武天皇は、そのためみずから天皇としての正統性を獲得しようと努めたのであり、その点が奈良時代までとは異なる平安時代の皇室の創出につながったとしている。
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