古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門
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「ルーヴル美術館」の記事における「古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門」の解説
古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門は、新石器時代から6世紀までの、地中海沿岸地方の美術品を収蔵している。時代区分としてはキクラデス文明からローマ帝国衰退までとなる。古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門は、ルーヴル美術館でも最古の部局のひとつで、所蔵品が王室コレクションだった時代までさかのぼることができ、フランス王フランソワ1世が購入した美術品も含まれている。コレクション初期には『ミロのヴィーナス』や『ベルヴェデーレのアポロン (en:Apollo Belvedere)』のような、大理石彫刻の収集に重点が置かれていた。『ベルヴェデーレのアポロン』は、ナポレオン1世がヴァチカンから押収したものだったが、ナポレオンが失脚した1815年にヴァチカンへと返還されている。19世紀になってから、デュラン・コレクションやフランス国立図書館から、『ボルゲーゼの壺 (en:Borghese Vase)』のような大理石彫刻や銅像などを購入している。古代ギリシア・アルカイック期の収蔵品には、宝飾品、『オーセールの婦人 (en:Lady of Auxerre)』(紀元前640年ごろ)や『サモスのヘラ』(紀元前570年 - 560年ごろ)のような石灰岩彫刻がある。紀元前4世紀以降の収蔵品は、『ボルゲーゼの剣闘士 (en:Borghese Gladiator)』に代表されるような、人体を写実的に再現した彫刻が多くなっている。また、ルーヴル美術館には『サモトラケのニケ』(紀元前190年ごろ)や『ミロのヴィーナス』のような、古代美術の象徴ともいえるヘレニズム期の名作が所蔵されている。 長大なカンパーナ・ギャラリーには、1,000点を超えるギリシア陶器の一大コレクションが展示されている。セーヌ川沿いのドゥノン翼の各展示室には数多くの古代ローマ彫刻が展示されている。肖像彫刻のコレクションも有名で、アグリッパやマルクス・アンニウス・ウェルスらの大理石彫刻、『ピオンビーノのアポロン (en:Apollo of Piombino)』などのブロンズ像が知られている。 『腕を組んだ偶像型の女性像の頭部』、紀元前2700年 - 2300年ごろ(ギリシア) 『ミロのヴィーナス』、紀元前130年ごろ(ギリシア) 『ボルゲーゼの壷』、紀元前(ギリシア) 『ボルゲーゼの剣闘士』、紀元前100年ごろ(ギリシア) 『ピオンビーノのアポロン』、紀元前1世紀(エトルリア) 『ボルゲーゼのアレス』、紀元前430年ごろのアルカメネス原作、紀元前1世紀ごろのローマン・コピー
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