南アフリカ・グランプリとは? わかりやすく解説

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南アフリカグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/29 13:33 UTC 版)

South African Grand Prix
キャラミ (1992-1993)
レース情報
コース長 4.261 km (2.648 mi)
レース長 306.792 km (191.386 mi)
開催回数 33
初回 1934年
最終開催 1993年
最多勝利
(ドライバー)
ジム・クラーク (4)
最多勝利
(コンストラクター)
ロータス (6)
最新開催(1993年):
ポールポジション アラン・プロスト
ウィリアムズ-ルノー
1:15.696
決勝順位 1. アラン・プロスト
ウィリアムズ-ルノー
1:38:45.082
2. アイルトン・セナ
マクラーレン-フォード
+1:19.824
3. マーク・ブランデル
リジェ-ルノー
+1 Lap
ファステストラップ アラン・プロスト
ウィリアムズ-ルノー
1:19.492

南アフリカグランプリ南アフリカGP, South African Grand Prix)は、南アフリカ共和国で行われていたF1グランプリのレース。1962年1963年1965年イースト・ロンドン・サーキットで、1967年から1985年1992年1993年キャラミで行われた(1981年は非選手権として開催された)。

ヨーロッパと季節が反対になる南半球で開催されるグランプリであることから、シーズンの開幕戦または最終戦として開催されることが多かった。初期の頃は年末年始に行われたため、1965年1968年の決勝レースは1月1日に行われてた。つまり、2年にわたってのグランプリウィークということになる。

南アフリカ政府のアパルトヘイト政策への抗議のため、1985年をもって中断。アパルトヘイトが撤廃された1992年から再び開催されるも、オフィシャルや設備の悪さ・ヨーロッパからの移動経費の負担・イベント入場者などの問題から評価が低く2年で開催中止となった。

一時はケープタウンでの開催復活も検討されていたが、F1を運営するリバティメディアはアフリカ大陸でのグランプリ開催復活を希望しており、キャラミでの開催復活の方向で話し合いを進め[1]、早ければ2023年にも開催復活する可能性があったが[2]、計画は断念された[3]

しかし、ケープタウンはDHLスタジアム周辺に市街地コースを設置する予定があり、キャラミもF1開催のためにコースのアップグレードを行えるようになった[4]。南アフリカとしては早ければ2027年から開催にこぎつけたい考えで、そのためのプロモーターを募集している[5]。キャラミは2025年6月17日にFIAからグレード1の認定を受けるための改修工事をまもなく開始すると発表し、2028年末の完成を目処に工事を終わらせる目標を立て、2029年からの開催復活を目指す考えである[6]

過去の結果と開催サーキット

  • ピンク地はF1世界選手権以外で開催された年。

第二次世界大戦前 (1934年-1939年)

決勝日 サーキット 勝者 コンストラクター 結果
1934 12月27日 イースト・ロンドン ホイットニー・ストレイト英語版 マセラティ [7]
1935 開催されず
1936 01月01日 イースト・ロンドン マリオ・マッツァクラーティ英語版 ブガッティ [8]
1937 01月01日 イースト・ロンドン パット・フェアフィールド英語版 ERA [9]
1938 01月01日 イースト・ロンドン ブラー・マイヤー ライレー [10]
1939 01月02日 イースト・ロンドン ルイジ・ヴィロレージ英語版 マセラティ 詳細英語版[11]

第二次世界大戦後 (1960年-1993年)

1960年は2回開催された[12]1981年国際自動車スポーツ連盟(FISA)フォーミュラ・ワン・コンストラクターズ・アソシエーション(FOCA)の論争により、FOCAの独自開催となったため選手権レースから外された[13]

決勝日 ラウンド サーキット 勝者 コンストラクター
(括弧内はプライベートチーム)
結果
1960 01月01日 非選手権 イースト・ロンドン ポール・フレール クーパー-クライマックス 詳細英語版
12月27日 非選手権 イースト・ロンドン スターリング・モス ポルシェ 詳細英語版
1961 12月26日 非選手権 イースト・ロンドン ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細英語版
1962 12月29日 9 イースト・ロンドン グラハム・ヒル BRM 詳細
1963 12月28日 10 イースト・ロンドン ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
1964 開催されず
1965 01月01日 1 イースト・ロンドン ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
1966 01月01日 非選手権 イースト・ロンドン マイク・スペンス英語版 ロータス-クライマックス 詳細英語版
1967 01月02日 1 キャラミ ペドロ・ロドリゲス クーパー-マセラティ 詳細
1968 01月01日 1 キャラミ ジム・クラーク ロータス-フォード 詳細
1969 03月01日 1 キャラミ ジャッキー・スチュワート マトラ-フォード
マトラ・インターナショナル
詳細
1970 03月07日 1 キャラミ ジャック・ブラバム ブラバム-フォード 詳細
1971 03月06日 1 キャラミ マリオ・アンドレッティ フェラーリ 詳細
1972 03月04日 2 キャラミ デニス・ハルム マクラーレン-フォード 詳細
1973 03月03日 3 キャラミ ジャッキー・スチュワート ティレル-フォード 詳細
1974 03月30日 3 キャラミ カルロス・ロイテマン ブラバム-フォード 詳細
1975 03月01日 3 キャラミ ジョディー・シェクター ティレル-フォード 詳細
1976 03月06日 2 キャラミ ニキ・ラウダ フェラーリ 詳細
1977 03月05日 3 キャラミ ニキ・ラウダ フェラーリ 詳細
1978 03月04日 3 キャラミ ロニー・ピーターソン ロータス-フォード 詳細
1979 03月03日 3 キャラミ ジル・ヴィルヌーヴ フェラーリ 詳細
1980 03月01日 3 キャラミ ルネ・アルヌー ルノー 詳細
1981 02月07日 非選手権 キャラミ カルロス・ロイテマン ウィリアムズ-フォード 詳細英語版
1982 01月23日 1 キャラミ アラン・プロスト ルノー 詳細
1983 10月15日 15 キャラミ リカルド・パトレーゼ ブラバム-BMW 詳細
1984 04月07日 2 キャラミ ニキ・ラウダ マクラーレン-TAG 詳細
1985 10月19日 15 キャラミ ナイジェル・マンセル ウィリアムズ-ホンダ 詳細
1986
-
1991
アパルトヘイト政策への抗議により開催されず[2]
1992 03月01日 1 キャラミ ナイジェル・マンセル ウィリアムズ-ルノー 詳細
1993 03月14日 1 キャラミ アラン・プロスト ウィリアムズ-ルノー 詳細

開催されたサーキット

南アフリカGPが開催されたサーキット

優勝回数

複数回勝利を挙げた者のみ対象とする。

ドライバー

回数 ドライバー 優勝年
4 ジム・クラーク 1961, 1963, 1965, 1968
3 ニキ・ラウダ 1976, 1977, 1984
2 ジャッキー・スチュワート 1969, 1973
カルロス・ロイテマン 1974, 1981
ナイジェル・マンセル 1985, 1992
アラン・プロスト 1982, 1993
  • ピンク地はF1世界選手権以外で開催された年。

コンストラクター

回数 コンストラクター 優勝年[14]
6 ロータス 1961, 1963, 1965, 1966, 1968, 1978
4 フェラーリ 1971, 1976, 1977, 1979
ウィリアムズ 1981, 1985, 1992, 1993
2 マセラティ 1934, 1939
クーパー 1960, 1967
ブラバム 1970, 1983
ティレル 1973, 1975
ルノー 1980, 1982
マクラーレン 1972, 1984
  • 太字2025年のF1世界選手権に参戦中のコンストラクター。
  • ピンク地はF1世界選手権以外で開催された年。

エンジン

(2勝以上)

回数 メーカー 優勝年
8 フォード [† 1] 1968, 1969, 1970, 1972, 1973, 1974, 1975, 1981
5 クライマックス 1960, 1961, 1963, 1965, 1966
4 フェラーリ 1971, 1976, 1977, 1979
ルノー 1980, 1982, 1992, 1993
3 マセラティ 1934, 1939, 1967
  1. ^ コスワースが製造。

脚注

  1. ^ F1オーナー、アフリカ大陸でのレース復活を熱望。マラケシュも誘致に名乗り?”. motorsport.com (2019年5月17日). 2019年5月22日閲覧。
  2. ^ a b “F1南アフリカGP、早ければ2023年に復活か? F1首脳陣がキャラミ関係者と会合へ”. (2022年6月14日). https://jp.motorsport.com/f1/news/south-africa-in-contention-for-2023-f1-calendar-slot/10322029/ 2022年6月15日閲覧。 
  3. ^ F1 abandons South Africa GP plans, Belgium set to stay”. RacingNews365.com (2023年7月6日). 2024年2月4日閲覧。
  4. ^ 南アフリカ・ケープタウンの新サーキット建設案は市街地コース。一方キャラミもアップグレード作業が可能に」『』autosport web、2024年12月19日。2025年2月20日閲覧。
  5. ^ 南アフリカ、早ければ2027年にF1を開催できるようプロモーターを募る。グランプリに関心を持つ企業の入札を開始」『』autosport web、2025年1月21日。2025年2月20日閲覧。
  6. ^ キャラミ、グレード1取得へ。施設改修まもなく着工「アフリカにF1を戻す準備はできている」」『』autosport web、2025年1月21日。2025年2月20日閲覧。
  7. ^ 1934 South African Grand Prix winner, full results and reports”. Motor Sport Magazine. 2024年2月4日閲覧。
  8. ^ 1936 South African Grand Prix winner, full results and reports”. Motor Sport Magazine. 2024年2月4日閲覧。
  9. ^ 1937 South African Grand Prix winner, full results and reports”. Motor Sport Magazine. 2024年2月4日閲覧。
  10. ^ 1938 South African Grand Prix winner, full results and reports”. Motor Sport Magazine. 2024年2月4日閲覧。
  11. ^ 1939 South African Grand Prix winner, full results and reports”. Motor Sport Magazine. 2024年2月4日閲覧。
  12. ^ 1960 Non-World Championship Grands Prix”. The GEL Motorsport Information Page. 2024年2月4日閲覧。
  13. ^ F1コラム:FIAとの対立が深まった2023年。F1分裂騒動の歴史を振り返る”. autosport web (2023年12月26日). 2024年2月4日閲覧。
  14. ^ Official Formula One website. “1950 – present race results archives”. 2006年8月23日閲覧。

関連項目

外部リンク


南アフリカグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 16:20 UTC 版)

赤いペガサス」の記事における「南アフリカグランプリ」の解説

ケン黒人マーシャルをはねて死なせてしまうエピソードは、シャドウトム・プライスリタイアした他車の処理のためにコース横断したマーシャルをはねマーシャル即死プライス自身マーシャル持っていた消火器直撃を受け死亡という同年実際に起こった死亡事故元になっている。

※この「南アフリカグランプリ」の解説は、「赤いペガサス」の解説の一部です。
「南アフリカグランプリ」を含む「赤いペガサス」の記事については、「赤いペガサス」の概要を参照ください。

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