南の監獄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 02:29 UTC 版)
アーロック・ベルマーク 第一部で、南の監獄に配属された新人看守。配属されて早々、大犯罪者ハローの生まれ変わりである二代目ハローの、初刑務を監督することとなる。子供のころ事故で弟を失っており、それが自分の責任によるものだとして深く悔いている。またその経験から、魂が汚れているとはいえ罪の記憶もないまま一生を塀の中で終えなければいけないであろう二代目ハローに対し、複雑な感情を抱いた。自らの前世については知らなかったが、二代目ハローを看取った後、出生局へハローの死亡報告書とともに、自分の前世について照会依頼を送っている。 第二部では、刑務所長となっており、囚人の更生を第一に考える人情派の刑務所長として知られており、南の監獄は彼の方針で囚人にも自由時間が与えられている。“南のアーロック”として囚人たちの間でも有名になっている。第二部で東の監獄から移送されてきたパタ・A・ショートを始めとする一味が三代目ハローを罠にはめて殺そうとしたが、彼の働きにより三代目ハローは危機を脱し、パタ一味は東の監獄へ送り返されることとなった。償いの意味を見失った三代目ハローに、生きる意味を解く。 シナト・ノア 第三部にて、南の監獄に務める刑務官。24歳。好きな食べ物はキノコのスープ。商人の息子であるが、親との関係は良くない模様。前世が”高名な教父”とされ、母は彼を熱心に神学校へ通わせた。しかし彼自身は小さなころより”生まれ変わり”をはじめ教典の教えについて懐疑的であり、神学校を卒業しながらも「正反対の場所のような気がした」という理由で監獄へ務めることを選んでいる。そういった経緯から、ミョンドのような”前世”を鼻にかけ”今”を誇れないものに対しては、厳しい態度で当たる。”皇憲隊”のオレンジマン大尉とは神学校時代共に学んだが、思想が正反対とも言える彼のことをシナトは敬遠している。書庫を整理している途中に、昔の刑務所長が記した手記を見つけ、そこから現在出生局がまともに機能していないことを知った。偶然から大犯罪者ハロー(四代目)の教戒を担当することになり、それがきっかけで彼女のことを気にかけるようになる。隣国との戦争に際し、監獄に囚人を残して刑務官たちは退避せよとの命令が出た時には、自らの信念に基づきハローの脱獄を手引き、共に逃亡する。しかしハローとの約束を果たすため訪れた麦畑で皇憲隊の待ち伏せにあい、銃殺されてしまう。
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