半角カナが使用されるケース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 03:14 UTC 版)
「半角カナ」の記事における「半角カナが使用されるケース」の解説
2020年現在でもJIS X 0201しか扱えない機器・端末などでは、日本語を表現する手段として半角カナが使用されている。またソフトウェアやデータの互換性を保つ目的で使用している場合もある。 金融機関は今日もっともJIS X 0201時代の影響が色濃く残る分野の一つである。JIS X 0201時代に構築された各銀行の基幹システムや全国銀行データ通信システムとの互換性の問題から、現在でも口座名義や振込時の依頼人名に使用できる文字は半角の英数字および片仮名に限定されており、一般利用者も預金通帳などでこれらのシステムに起因する片仮名表記を目にする機会が多い。様々な文字が使用可能なWorld Wide Web上ですら、インターネットバンキングでは振込などでの口座名義は片仮名での入力が基本である。もっとも入力インターフェース上では全角片仮名での入力が可能(システムで半角片仮名のデータに変換される)なことが大半ではあるが、一部には直接片仮名半角カナでの入力を求めるシステムも存在する。 パーソナルコンピュータの分野では、特に初期のMicrosoft Windowsにおいて、半角片仮名の幅が狭く表示されるという特徴を利用し、メニュー部など少ない面積でユーザーに情報を与える必要のある場面によく利用されていた。その後、日本語のWindows環境では平仮名・(全角の)片仮名を細身にしたフォント (MS UI Gothicおよび Meiryo UI) が標準で使用されるようになり、現在では半角カナをメニューに用いる必要は無くなっている。 携帯電話の分野では、特にフィーチャー・フォンの時代において、画面が小さく表示情報量に制約が大きかったこと、当時一般的であったShift_JISの文字コードでは全角片仮名よりもデータ容量が減少するなどの特徴から、パーソナルコンピュータと同じくメニュー部や、ウェブページ上のテキストなどにおいて積極的に利用された。もっとも、スマートフォンが普及する頃になると表示情報量の制約は少なくなった上、Shift_JISに代わって一般的となったUTF-8の文字コードではデータ容量が減少するというメリットが存在しないことなどから半角片仮名の使用は廃れている。 インターネットコミュニティにおいては現代においても、全角片仮名との視覚的な差異からアスキーアートを作成するために用いられたり、インターネットスラングにおいて通常の片仮名とは異なったニュアンスを伝えるために使用されることがある。
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